2025年3月1日土曜日

江漢西遊日記三 その3

白紙

P3 東京国立博物館蔵

P4

(読み)

何 ヤラ川 魚  焼 物 汁 鮒 津保゛平 付 ニして

なにやらかわざかなやきものしるふなつぼ ひらずけにして


膳 を出ス皆 魚  ハ湖中  能産 なり爰 ヨリハ

ぜんをだすみなさかなはこちゅうのさんなりここよりは


湖   毛爰 ヨリハ路 隔  リてアリ亦 三 年 漬(ツケ)

みずうみのここよりはみちへだたりてありまたさんねん  づけ


多る酢(ス)しを出ス至  て珍 物 なるよし明日ハ

たる  す しをだすいたってちんぶつなるよしあすは


出  立 せんとて仕度 春るセン別 とて金 宝 ヲ

しゅったつせんとてしたくするせんべつとてきんぽうを


贈 ル

おくる


十  五日 天氣 ニて朝 五時前 尓日野を出

じゅうごにちてんきにてあさごじまえにひのをで


一 里行 て川 原へ出ル一 人小 童を案 内 者 ニ

いちりゆきてかわらへでるひとりこどもをあんないものに


付ケ爰 ニてかえ春夫 より山 路 ニ入 秋 なれハ

つけここにてかえすそれよりやまみちにいるあきなれば


萩 砂参  女郎花  桔梗  蘭 春ゝきノ花 の

はぎしゃじんおみなえしききょうらんすすきのはなの

(大意)

(補足)

「十五日」、天明8年八月十五日。1788年9月14日。

「朝五時」、朝8時頃。

「砂参」(しゃじん)、漢方薬の生薬の名前で江漢さんは記したよう。ツリガネニンジンとありましたが、不明です。

 ここのお宅に初めて訪れたときにも、豪華な接待でしたが、この日もこれまた豪華な料理の数々、「三年漬(ツケ)多る酢(ス)し」は、今でも有名な鮒ずしでしょうね。

 

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