白紙
P3 東京国立博物館蔵
P4
(読み)
何 ヤラ川 魚 焼 物 汁 鮒 津保゛平 付 ニして
なにやらかわざかなやきものしるふなつぼ ひらずけにして
膳 を出ス皆 魚 ハ湖中 能産 なり爰 ヨリハ
ぜんをだすみなさかなはこちゅうのさんなりここよりは
湖 毛爰 ヨリハ路 隔 リてアリ亦 三 年 漬(ツケ)
みずうみのここよりはみちへだたりてありまたさんねん づけ
多る酢(ス)しを出ス至 て珍 物 なるよし明日ハ
たる す しをだすいたってちんぶつなるよしあすは
出 立 せんとて仕度 春るセン別 とて金 宝 ヲ
しゅったつせんとてしたくするせんべつとてきんぽうを
贈 ル
おくる
十 五日 天氣 ニて朝 五時前 尓日野を出
じゅうごにちてんきにてあさごじまえにひのをで
一 里行 て川 原へ出ル一 人小 童を案 内 者 ニ
いちりゆきてかわらへでるひとりこどもをあんないものに
付ケ爰 ニてかえ春夫 より山 路 ニ入 秋 なれハ
つけここにてかえすそれよりやまみちにいるあきなれば
萩 砂参 女郎花 桔梗 蘭 春ゝきノ花 の
はぎしゃじんおみなえしききょうらんすすきのはなの
(大意)
略
(補足)
「十五日」、天明8年八月十五日。1788年9月14日。
「朝五時」、朝8時頃。
「砂参」(しゃじん)、漢方薬の生薬の名前で江漢さんは記したよう。ツリガネニンジンとありましたが、不明です。
ここのお宅に初めて訪れたときにも、豪華な接待でしたが、この日もこれまた豪華な料理の数々、「三年漬(ツケ)多る酢(ス)し」は、今でも有名な鮒ずしでしょうね。
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