2021年4月30日金曜日

改算塵劫記P42たち木の間を徒も流事 その3

P42たち木の間を徒も流事

(読み)

木の根まて七 間 あ連ハま多

きのねまでしちけんあればまた


居多けを半 尓入連木すへ

いたけをはんにいれきすえ


迄 七 間 半 と志る奈り

までしちけんはんとしるなり


うちま多

うちまた


より

より


木のすへを

きのすえを


見る

みる


てい

てい


こ連より

これより


木の

きの


もと

もと


まで

まで


七 間 半 と

しちけんはんと


いふなり

いうなり


(大意)

木の根元まで7間あり、また

座っているときの高さを半間いれて

木の先端まで7間半と知る。


内股より木の先端を

見ている様子


これより

木の根元まで

7間半とわかる


(補足)

 読みすすめてくると、目も慣れてきて読みづらいところはなさそうです。

 木の高さを測る例として、樹木を描くなら杉や檜のような針葉樹で真っ直ぐな幹に適当な枝ぶりのものを描きそうな気がするのですが、それでは絵師の誇りが許さなかったのか、見栄えのよい盆栽的なものになっているところが感心感心。

 

2021年4月29日木曜日

改算塵劫記P42たち木の間を徒も流事 その2

P42たち木の間を徒も流事

(読み)

法 尓者奈可ミを四可く尓折

ほうにはながみをしかくにおり


て又 すミと\/と越をりて

てまたすみとすみとをおりて


志多のすミにいと尓天小

したのすみにいとにてこ


石 尓てもおもりを徒け天

いしにてもおもりをつけて


かくのことく下 能すミよ里

かくのごとくしたのすみより


上 の春ミまて見と越し天

うえのすみまでみとおして


木のすゑを見扨 そ連より

きのすえをみさてそれより


(大意)

このような方法もある。鼻紙を四角に折り

次に隅と隅とを重ねる。下側の隅に糸の下に

小石でおもりをつけたものを図のように、

下の隅より上の隅までを見とおして

木の先端を見る。そのようにすれば、


(補足)

 鼻紙を使っての簡便測量術。これもこじつけでしょう。おもしろいけど。だって職人ならぱっとみて高さなどすぐにわかりますし、わからなければ職人じゃありません。

「尓」(に)、くずしてもほぼ「尓」です。このあと「小石尓て」のところでは英小文字「y」のような形も多い。

「者奈可ミ」、変体仮名「者」(は)は「む」の後半が下に流れる感じ。「ミ」は平仮名「み」がつかわれることはほとんどみません。

「すミと\/と越をりて」、変体仮名「越」(を)。その次に平仮名「を」があります。

「志多のすミにいと尓天」、平仮名「に」は珍しく、この時代ではよく使われていたのかもしれません。変体仮名「天」(て)、「く」の頭に飾りがありますので見分けられます。

「尓てもおもり」、ふたつの「も」の筆順がことなっていることに注意です。

「徒け天」、変体仮名「徒」(つ)。

「かくのことく下能すミよ里」、平仮名「か」も珍しく、たいていは変体仮名「可」(か)です。「こと」は合字。変体仮名「能」(の)の上には平仮名「の」があります。変体仮名「里」(り)。

 「を」「て」「に」「か」「の」など変体仮名と平仮名が混在して使われています。使い分けのきまりが特にあるわけではなさそうで、文章の流れなど気分次第といった感じがします。

 

2021年4月28日水曜日

改算塵劫記P42たち木の間を徒も流事 その1

P42たち木の間を徒も流事

(読み)

◯たち木の間  を徒も流事

 たちきのあいだをつもること


◯古連ハそ満奈とかくのことくうちま多より木

 これはそまなどかくのごとくうちまたよりき


の春縁を見と越し候   てさてそ連より木のもと

のすえをみとおしそうろうてさてそれよりきのもと


まてうち天奈可さをな尓

までうちてながさをなに


本とゝいふ「此 木七 間 半 と云

ほどという「このきしちけんはんといい


(大意)

◯立木の長さを測る事

◯この方法は杣(そま)などが絵図のように内股より

木の末(すえ)を見通します。さてそれから木の元(もと)

までの長さはどれくらいになるか(測る)。

「この木の高さは7間半である


(補足)

「改算塵劫記」は国立教育政策研究所教育図書館貴重資料デジタルコレクションよりダウンロードしたものです。そこのHP解説に「安永2(1773)年に菊屋七良兵衛により刊行された『塵劫記』で,下河辺拾水が挿絵を入れています。目次を見ると,吉田光由『新編塵劫記』を基に作成されたものであることが分かります。」とあります。

 初心者の私には読むのに時間がかかりました。塵劫記の書物はたくさんあり、翻刻もされています。しかし原文と対応のものはなかなかありません。

「たち木の間」、間(あいだ)のくずし字がわかりにくですがよくでてきます。

「徒も流事」、変体仮名「徒」(つ)、変体仮名「流」(る)。「積もる」は見積もるのと同意。

「古連ハ」、変体仮名「古」(こ)、変体仮名「連」(れ)。

「そ満」、変体仮名「満」(ま)、杣(そま)、きこり。

「ことく」、「こと」が一文字になっています。合字といいます。「ゟ」(より)はフォントがるのですが、「こと」はありません。

木の先端を「春縁」(すえ)(末)、根元を「もと」(元)といいます。変体仮名「春」(す)、「え」は変体仮名「縁」だとおもいます。あまりみたことがありません。

「見と越し候」、変体仮名「越」(を)。「候」は頻繁にでてきます。

「うち天」、変体仮名「天」(て)。「うつ」は杣のところから木の根元まで縄を(うって)測るということでしょうか。

「七間」、「間」が表題の「たち木の間」と同じくずし字です。「門」(もんがまえ)がかんむりのように上部の部品になって、中の「日」が下部の部品のように上下2つになる感じ。

 ほんとにこんなふうにして木の高さを測ったのかどうかは疑問です。木こりなら見ただけでおおよその高さはわかるはずですから。それに木の重さなども。

 

2021年4月27日火曜日

豆本 開化地獄論後編 その17

奥付

裏表紙は無地白なので略

(読み)

明治十五年五月廿二日出版御届

東京府士族

編輯兼出版人 勝 木吉 勝

       かつきよしかつ

下谷區數寄屋町十五地

定價二銭

(大意)

(補足)

 文字が木版ではなく活字です。といっても現在でもゴム版などで使われているようなまとまった単語のものでしょう。「編輯兼出版人」はそろってますのでこれでひとつの印鑑のようになっているはず。縦軸が揺らいでいて頼りないですけど活字っぽくしたのもこれまた進取のあらわれかもしれません。

「勝」が上下にあります。下のほうがやや大きく見えます。同じ大きさのものがなかったのかも。

お伽噺とはことなり、地獄論上下はおもしろかった。

 

2021年4月26日月曜日

豆本 開化地獄論後編 その16

P12

(読み)

こゝ可゛

ここが


かい可の小児の

かいかのしょうにの


め者゛へ

まば え


がく志゛ゆつの者んも

がくじゅ つのはんも


奈春ハ皇 こくのさ可へ

なすはこうこくのさかえ


志も者゛んミん尓い多るまで

しもば んみんにいたるまで


ミ奈万 ざいを祝  し个る

みなばんざいをしゅくしける


めで多し\/\/

めでたしめでたしめでたし


幾飛亭画

いくひていが

(大意)

このように開化の芽生えが子どもにまでおよび

学術の繁茂で皇国が栄えるだろう。

万民下々に至るまで皆万歳で祝す。

めでたしめでたしめでたし

(補足)

 杖をつき脇に本をかかえ、柵の向こうの窓から聞こえてくる子どもたちと大王や鬼たちの会話に耳を傾けるは開化に希望をみる老学者か。背広のような将校服のような妙な上着です。

建物は石積みで柵はきっと鉄柵でしょう。これも開化のひとつのあらわれ?

文章の出だし「こゝ可゛」の「こ」のあとがわかりずらい。

「がく志゛ゆつの者んも」、きれいな「か」です。「も」は丸っこくって悩みます。


「幕末明治の豆本 加藤康子著」では「幾歳斎画」となっていますが「幾飛亭」だろうとおもいます。

小林英次郎です。かちかち山見返しの幾飛亭と同じです。


 

2021年4月25日日曜日

豆本 開化地獄論後編 その15

P10P11

(読み)P11

多て

たて


春゛


して

して


のち尓ハ

のちには


ミ奈

みな


\/

みな


わらゐを

わらいを


ふくミ

ふくみ


酒 ゑんをもようし

しゅえんをもようし


个ると奈ん

けるとなん


(大意)

(腹を)立ててはおらず

しばらくして皆々

笑顔もみられるようになり

酒宴を催しました


(補足)

「もようし」、なが〜〜〜い「し」です。

子どもたち二人の足元は足袋でしょうか、靴はまだ履いていません。

閻魔さんはおでこの大「王」ワッペンも復活してご機嫌。

テーブルクロスのひだがなにげなく描かれていて上手。

西洋式のテーブルに椅子というところが文明開化の香りでもあります。

 

2021年4月24日土曜日

豆本 開化地獄論後編 その14

P10P11

(読み)P10

くぎぬきで

くびぬきで


舌 をぬき

したをぬき


ますぞと

ますぞと


いへバお尓

いえばおに


どもゝ

どもも


せんぴを

ぜんぴを


くやミて

くやみて


かの小  児尓

かのしょうにに


ともども

ともども


わびをけれバ

わびをければ


小供 も

こどもも


さのミ

さのみ


者ら

はら



(大意)

釘抜きで舌を抜きますぞ」と

言うと、鬼どもは前非を悔いて

かの小僧に鬼たちは詫びを入れ

ましたが、小僧はそれほど腹を(立ててはおらず)


(補足)

文章はくっきり見やすい。

「わびをけれバ」、今ではなんか違和感があるいいわましです。

「さのミ」、然のみ、とありました。それほど。たいしては。現在では会話でも文章でも目にしません。

 小僧と丁稚が椅子に浅く腰掛けています。脚がやっと届くか届かないくらいの微妙な感じで描いているのがうまい。

 

2021年4月23日金曜日

豆本 開化地獄論後編 その13

P8P9

(読み)P8下段

そのとおりでハ

そのとおりでは


奈い可だれも

ないかだれも


あそび多いハ

あそびたいは


お奈じこと多゛

おなじことだ


可らまア由るして

からまぁゆるして


おやん奈さい

おやんなさい


ゑんまさんも

えんまさんも


地ごくといふ

じごくという


国 可゛ある

くにが ある


奈んぞと

なんぞと


うそを

うそを


つくと

つくと


それそ

それそ


P9下段

こ尓

こに


ある

ある


(大意)

お前さんだってそのとおりではないか。

誰もが遊びたいのは同じことだ。

だからまぁ許しておやんなさい。

閻魔さんも地獄という国があるなんぞと

ウソをつくとそれそこにある

(補足)

 丁稚が両者を言い含めることばが、どこかのご隠居さん風にきこえます。

虫食いの跡がきれいにのたくってますが、なんとか読むことはできます。

「だれも」、だんだん平仮名「た」がつかわれる割合が多くなってきているようです。

「あ」と「お」のかたちも、はっきりと別物になってきてます。

「うそ」、平仮名「う」が「う」にみえなくて、変体仮名「可」のほうが「う」にそっくりです。

丁稚をはさんで、右上がりの勢いのある小僧、かたやもうしぼんでしまって消えてしまいそうな閻魔さん、明治の時代の象徴です。

 

2021年4月22日木曜日

豆本 開化地獄論後編 その12

P8P9

(読み)P9上段

多とう可゛

たとうが


よくおきゝ

よくおきき


わ多し奈んぞハ

わたしなんぞは


学 校 へ由可

がっこうへゆか


奈いから

ないから


むづ可しい事 ハ

むずかしいことは


志ら奈い可゛

しらないが


年 尓二どの

ねんににどの


おさい日 尓ハやどいりを

おさいじつにはやどいりを


春るのハ地ごくの

するのはじごくの


可まのふ多可゛あくとて

かまのふたが あくとて


あそぶのハゑんま

あそぶのはえんま


さんのあるお可げ

さんのあるおかげ


おまへさん多゛とて

おまえさんだ とて


(大意)

(お腹も)立ちましょうが

よくおききくださいな。

わたしなんぞは

学校へ行かないから

難しいことは知りませんが

年に2度の祭日に宿入りするのは

地獄の釜の蓋が開いたとしても

遊ぶことができるのは

閻魔さんがいるおかげですよ。

おまえさんだって


(補足)

「奈いから」、平仮名「か」はたまにつかわれます。

「事」が変体仮名「奈」や平仮名「る」にみえます。

「可ま」、「うま」ではありません。変体仮名「可」は「う」とほとんど同じで、大小様々。

 割って入った丁稚を中心に三人の視線は一直線に並びます。丁稚の右袖がやけにでかいです。

 

2021年4月21日水曜日

豆本 開化地獄論後編 その11

P8P9

(読み)P8上段

お尓どもを

おにどもを


奈多゛めて

なだ めて


ゑん

えん


まを

まを






の子供 を

のこどもを


可ミざ尓

かみざに


奈をして

なおして


これ

これ


尓いさん

にいさん


お者らも

おはらも


(大意)

鬼どもをなだめて

閻魔を起こし

あの子どもを

上座に改めて座らせ

「これ兄さん

お腹も(立ちましょうが)


(補足)

 腹が立ち怒り静まらぬ小僧は両拳をももにおき怒り肩でにらみつけます。

「ゑんまをおこしかの子供を」、どこで文章をきるのかわからなくなります。

「お者らも」、変体仮名「者」(は)は、出だしが「む」のようにして下にきたら右下に流れます。ここのは「え」ににてます。

 

2021年4月20日火曜日

豆本 開化地獄論後編 その10

P6P7

(読み)P7後半

ミせの

みせの


丁 稚ミせ尓

でっちみせに


い多りし可

いたりしか


この

この


あり

あり



ま尓

まに


可けき

かけき


たりて

たりて


大 せいの中 へ

おおせいのなかへ


わつて

わって


いり

いり


(大意)

(向かいの)店の丁稚が

店に居ましたが、

この有様に走ってやってきて

大勢の中へ割って入り


(補足)

かすれてしまって文字が読みにくいところが数箇所あります。

「い多りし可」、「し可」が拡大してもどうもはっきりしません。

「可けきたりて」、「可」にみえますが。平仮名「た」もたびたびでてきます。

丁稚と(開化中)小僧の髪型の違いがまさに文明開化進展中です。

p2に登場の小僧の着物は格子縞でP5では縦縞になり、ここP7では丁稚が格子縞です。

 

2021年4月19日月曜日

豆本 開化地獄論後編 その9

P6P7

(読み)P7前半

もの可

ものか


「奈尓を

 なにを


こしやく奈

こしゃくな


「ゑゝめん

 えぇめん


どう奈と

どうなと


ぶちあつて▲

ぶちあって


▲いる

 いる


とこ

とこ


ろへ

ろへ


むこふ●

むこう


(大意)

(渡してなる)ものか

「なにお〜こしゃくな」

「えぇ面倒な」と

殴り合っているところへ

向かいの(店の)


(補足)

「も」、この「も」の字は「五」のくずし字と同じような筆順。

「や」、筆順が一筆書きのようになっています。

「ぶちあって」、「ぶ」が少し見にくいですが、「むこふ」の「ふ」と同じです。

 仲裁に来た丁稚の後ろで、両腕を懐手にして、背筋から両脚までピンとを伸ばし、見えをきっている立ち姿は定番です。この姿好きです。小僧の髪の毛を拡大してみると荒くはありますけど、きちんと描いているのがわかります。

 

2021年4月18日日曜日

豆本 開化地獄論後編 その8

P6P7

(読み)P6

むくいハてきぜん

むくいはてきぜん


王れ\/可゛このつへ

われわれが このつえ


本゛うやさつま多で

ぼ うやさつまたで


者りの山 可ら

はりのやまから


ちのいけとうそを

ちのいけとうそを


つく奈ら志゛やう

つくならじ ょう


者りのかゞみ尓

はりのかがみに


可けてもとをしハせぬぞ

かけてもとおしはせぬぞ


「ぬ可し多り\/

「ぬかしたりぬかしたり


こうとらへ多

こうとらえた


このゑんま

このえんま


わいら尓

わいらに


王多して奈る

わたしてなる(ものか)


(大意)

報いは受けて当然だ。

われわれがこの杖棒や

刺股で針の山から血の池と

嘘をつくなら浄玻璃の鏡に

かけても通しはせぬぞ」

「ぬかしたなぁ、ぬかしたなぁ

こうやって捕らえたこの閻魔を

お前らにわたしてなるものか


(補足)

どうも読解力に欠けているようで、「王れ\/可゛〜うそつく奈ら」がよくわかりません。

「てきぜん」、現在では使われてないとおもいます。「的然」。はっきりとしたさま。明白なさま。

「つへ」、「へ」が「く」にみえます。

「山可ら」とその左の「うそ」、変体仮名「可」と「う」はほとんど同じにみえます。

「かゞみ」、平仮名「か」と「み」がめずらしい。

「わいら尓」、調べると「汝等」(わいら)とありました。

「王多して」、変体仮名「多」がわかりにくですけど、小さな「多」でしょう。

大王はすでに正気を失い、放心状態でヘナヘナ笑っています。

 

2021年4月17日土曜日

豆本 開化地獄論後編 その7

P4P5

(読み)P5

▲大 王 を

 だいおうを


とらへて

とらえて


いつ王り

いつわり


者 奈ぞと

ものなぞと


ぬかし

ぬかし


多る

たる


(大意)

大王を捕らえて

偽りの者などと

ぬかした

(補足)

 文章はくっきりはっきりですけど、

大王の表情ははっきりしません。なんかヘラヘラしてる?

P5だけを見ると、子どもが左腕で棍棒を振り上げているようにみえますけど

これは赤鬼に右腕でした。子どもの表情は目は10時10分、口は8時20分。

 

2021年4月16日金曜日

豆本 開化地獄論後編 その6

P4P5

(読み)P4後半

▲てんで尓

 てんでに


けんや本゛う

けんやぼ う


ちぎれおの

ちぎれおの


まさ可りや

まさかりや


さつま多と

さつまたと


ゑもの\/を

えものえものを


ひつさげて

ひっさげて


おのれこ王つ者゜▲

おのれこわっぱ


(大意)

めいめいに剣や棒ぎれ、斧、マサカリや

刺股(さすまた)と武器などを引っさげて

「おのれこわっぱ

(補足)

「ちぎれ」は千切れで意味はそのまま、ちぎれた切れ端し。「棒ちぎれ」で棒の切れ端。

「さつまた」では辞書でヒットしません。「さすまた」ならOK。

「ゑもの」は得物で武器のこと。

「こ王つ者゜」、半濁点「゜」がかすれてますがあるようにみえます。

 

2021年4月15日木曜日

豆本 開化地獄論後編 その5

P4P5

(読み)P4前半

いつ王り者 尓ち可゛い奈し

いつわりものにちが いなし


このおもむ起ヲ分 署 へ

このおもむきをぶんしょへ


ね可゛いそのご志よけい尓

ねが いそのごしょけいに


おこ奈いくれんと

おこないくれんと


いふと起の春起を

いうときのすきを


う可ゞい

うかがい


鬼ども

おにども


ハ▲


(大意)

偽り者に違いありません。

この事情を(警察)分署へ願い(届け)、

その後、処刑にしてくれよう」と言った

そのすきをじっと待って

鬼どもは


(補足)

「いつ王り者」、変体仮名「王」(わ)のかたちは「已」ですが、使われる頻度は高い。「者」(もの)はここでは文字通り「もの」。

「このおもむ起ヲ分署へ」、「ヲ」は片仮名。「分」のくずし字は「彡」+「ゝ」。

「う可ゞい」。「う」と変体仮名「可」(か)はどっちがどっちだかわからないくらいにてます。

 子どもは右手で閻魔の首根っこを抑え、左手で鬼の胸ぐらをとらえ赤鬼は苦しそうにのけぞっています。これで話が終わるわけではありませんが、まさに大団円。

部屋では大乱闘ですけど、背景の壁絵はのどかそう。

 

2021年4月14日水曜日

豆本 開化地獄論後編 その4

P2P3

(読み)P3

地古゛く尓

じご くに


原 籍

げんせき


ある奈ぞと

あるなぞと


いつても

いっても


そのく尓の

そのくにの


あり可も

ありかも


志れず

しれず


こく本うも

こくほうも


あいまい

あいまい


して

して


いる

いる


奈んぢ

なんじ


こそ

こそ


(大意)

地獄に本籍が

あるなどといっても

その国の場所もわからず

国法もあいまいにしている

あなたこそ


(補足)

 さんざん子どもたちに恐ろしいおもいをさせてきた閻魔大王が頭をかかえ表情は泣きっ面、この絵を見て読者の子どもたちは大喜びでしょう。

背景の土壁の下の白い部分は障子や板壁ではないし、何でしょうか。

 

2021年4月13日火曜日

豆本 開化地獄論後編 その3

P2P3

(読み)P2

子供 ハゑ多りと

こどもはえたりと


ゑんまをおしふせれバ

えんまをおしふせれば


このありさま尓

このありさまに


お尓どもハ

おにどもは


こけつまろびつ

こけつまろびつ


おくを

おくを


さして

さして


尓げて由く

にげてゆく


小  児ハ

しょうには


ゑんま尓

えんまに


む可ひ▲

むかい


(大意)

子どもはしめたとおもい

閻魔を押し伏せました。

この有様を見ていた鬼どもは

倒れたり転がったりして

奥の方へ逃げてゆきました。

子どもは閻魔に向かって


(補足)

「お」が3箇所でてきますが、かたちが少し変わっています。「十」+「◯」に「ゝ」のようなかたちになってます。たいていは3行目の「あ」に「ゝ」のかたちです。

「尓げて由く」、「尓」は拡大してみても「あ」にしかみえません。

子どもはとうとう実力行使、閻魔の裾をしっかりつかんでいます。子どもの両腕の太さもこころなしか今までより太くたくましくなっている。

 

2021年4月12日月曜日

豆本 開化地獄論後編 その2

P1

(読み)

㐧 一 号 ノつゞき

だいいちごうのつづき


小児

しょうに



さア\/

さあさあ


い可ゞで

いかがで


ござる

ござる



とい

とい


つめれバ

つめれば


ゑんまハ大 閉 口

えんまはだいへいこう


返 事の志可多尓

へんじのしかたに


さしつまれバ

さしつまれば


古いつ者志くじつ多

こいつはしくじった


さゝ

ささ


\/

ささ


大 へん

たいへん


\/

たいへん


者やく

はやく


尓げろ\/

にげろにげろ


(大意)

第一号のつづき


子どもは

「さあさあいかがでござる」と

問い詰めると

閻魔は大いに困り

返事のしようがなく

言葉なく黙ってしまいました。

「こいつはしくじった」

「ささささ大変たいへん

はやく逃げろにげろ」


(補足)

「㐧一号」、「㐧」は「第」の略字ですが、本文のとはちょっと異なってます。

「小児わ」、助詞が「は」or「ハ」でしょうけど「わ」になってます。

「古いつ者」、「い」が「ム」にみえます。

赤鬼青鬼はあわてふためいて逃げるというより、酔っ払っている感じ。

どうも鬼のパンツに目がいってしまう。カッコいい。

 

2021年4月11日日曜日

豆本 開化地獄論後編 その1

表紙

見返し

(読み)

開化地獄論後編

かいかじごくろんこうへん


地獄論

じごくろん


後編

こうへん


幾歳斎画

いくとしさいが

2021年4月10日土曜日

豆本 開化地獄論前編 その13

P12

(読み)

奈んといふ人 可゛

なんというひとが


さん起゛で奈んと

さんぎ でなんと


いふひと可゛右大 臣 を

いうひとが うだいじんを


して

して


国 の

くにの


あ可゛

あが



多゛可ゞ

だ かが


奈尓本ど

なにほど


あつて国 の者ゞ可゛

あってくにのはばが


奈ん里で多て可゛

なんりでたてが


奈尓本どある可それを▲

なにほどあるかそれを


▲うけ多まハり

 うけたまわり


多いと

たいと


といかけられて

といかけられて


ゑんまハへんじの■

えんまはへんじの


■志可多尓

 しかたに


こまりしとぞ

こまりしとぞ


第 二号 江つゞく

だいにごうへつづく


(大意)

何という人が参議で、

何という人が右大臣をして

国の収入がどれくらいあって

国の幅が何里で縦が

どれほどあるのか

それを承りたいと

質問されて

閻魔大王は返事の仕方に

困ってしまった。


第二号へつづく


(補足)

 子どもは連射砲のように次から次へと質問で攻めたてます。

「といかけられて」、平仮名「か」がつかわれる頻度も増えてきた感じがします。

「へんじ」、初見では読めませんでした。「へ」が小さな「ハ」に見えるし、「ん」と「じ」の重なりようも今まで目にしたことのないもの。前後の文章を何度か音読してやっと読めました。

「第二号江」、「い」のようにみえるのは変体仮名「江」(え)だとおもいます。

ポックリを履いた少女が突然現れましたが、さてなにか意味があるのかとあれこれ考えましたがわかりません。何でしょうねぇ。

赤い提灯の右半分の文字は?提灯の下には「卍」があります。

どの頁も全体に赤と淡黄色がが使われていて、明るい色調になってます。旧弊を捨て開化の世の中へと希望をみているのかもしれません。 

2021年4月9日金曜日

豆本 開化地獄論前編 その12

P10P11

(読み)

本可

ほか


尓ハ

には


く尓ハ

くには


あります

あります


まいたとへ

まいたとえ


五大 州  を

ごだいしゅうを


ひとまとめ尓

ひとまとめに


志ても十  まん

してもじゅうまん


おく里ハとても

おくりはとても


およバす

およばず


いづれの国 尓

いずれのくにに


地ごくといふ

じごくという


く尓可゛あつて

くにが あって


(大意)

他には国は

ありますまい。たとえ

五大州をひとまとめにしても

十万億里にはとてもなりません。

どこの国に地獄という国があって


(補足)

「尓ハ」二文字の間に「ノ」のようにあるのは、次の文字へ筆が流れているからですが、書き手の癖なのか、彫師の癖なのか、他の部分でもこのようになっています。

 閻魔大王は「こわっぱ言うじゃねえか」と余裕の笑み。子ども新しく学んだばかりの知識で果敢に攻め立てます。まさしく地獄「論」。

この頁も全体の色調は明るい。

 

2021年4月8日木曜日

豆本 開化地獄論前編 その11

P10P11

(読み)

奈ん里本ど者奈れておりますと

なんりほどはなれておりますと


いへバ可多ハら尓い多る三 途の者゛ゞア可゛

いえばかたわらにいたるさんずのば ばあが


「それハおろ可ものゝいふ

「それはおろかもののいう


こと奈りか奈らず

ことなりかならず


ある尓ち可い奈しこゝより

あるにちがいなしここより


十  万 おくど者奈れて

じゅうまんおくどはなれて


極  東 のと奈りの

きょくとうのとなりの


く尓奈り

くになり


「それでも

「それでも


世界 尓ハ

せかいには


五大

ごだい


州  より▲

しゅうより


(大意)

何里ほど離れておりますと言うと

そばに居座る三途のババアが

「それは愚かも者の言うことであるぞ。

必ずあるに違いないのだ。

ここより非常に遠く離れた極東の

隣にある国である」

「それでも世界には五大州より


(補足)

変体仮名「本」(ほ)もしつこく使われ続けたひとつです。変体仮名「奈」(な)もそうですけど、これは形が「な」にもともと近い。

「おろ可もの」、「ろ」と変体仮名「可」はほとんど同じ形です。

「か奈らず」、平仮名「か」も使われてきはじめています。

「十万億土」、今ではすっかり死語になりました。もともとは極楽浄土のこと。転じて非常にの意。

「それでも」、ここの「も」と3行目の「も」の形と筆順が異なっています。

「州」のくずし字はいろいろあります。

三途のババアは長煙管を振り回して、子どもに反論中。閻魔大王は小僧言いたいことを言ってみろと余裕の笑顔、くっくっくっと押し殺した笑い声が聞こえてきそう。「王」様ワッペンが復活してる。

 

2021年4月7日水曜日

豆本 開化地獄論前編 その10


P8P9見開き

(読み)

心  尓もやしまよい

こころにもやしまよい


くるしむことを

くるしむことを


焔 魔といふと可

えんまというとか


それ由へ地獄 とハ

それゆえじごくとは


国 の奈でハあります

くにのなではあります


まい▲

まい


▲もしま多く尓の

 もしまたくにの


名奈らバこの

なならばこの


日本 可ら奈んの

にほんからなんの


可多にあ多つて

かたにあたつて


(大意)

心に燃やし迷い

苦しむことを

焔魔(えんま)というのだそうです。

それゆえ地獄とは

国の名であるということは

ないのです。


もしまた、国の

名であるならば

この日本からどちらの

方角にあって


(補足)

 子どもが片腕まくってげんこつ握って、口はへの字、大王にひるむことなく挑む。たのもしい。

古文書を読み始めたとき「心」のくずし字が読めませんでした。もう読める字になっていたはずですけど、これは何と読むのだろうとおもってしまうていたらく、情けない。

「こと」、合字です。「ゟ」(より)のようなフォントがありません。

「国」のくずし字はいろいろあります。ここでは「乙」の途中で筆をクルッとまわして、仕上げに両側に点ゝ。

 子どもの背景は血の海、そのまわりはトゲトゲだらけ。

場所は地獄なのでしょうけど、全体の色調はやけに明るい。

 

2021年4月6日火曜日

豆本 開化地獄論前編 その9

P8P9見開き

(読み)

それ多゛可ら

それだ から


ゑんま

えんま


とハ

とは


まける奈

まけるな


\/\/

まけるなまけるな


どつこい

どっこい


\/

どっこい


(大意)

ですので

閻魔とは


「まけるな

まけるなまけるな

どっこい

どっこい」


(補足)

 部屋を替え、大王と子どものやりとりが続きます。「まけるな、どっこい」は集まった鬼たちの掛け声でしょうか。大王の額の「王」様ワッペンがありません。キン肉マンみたいで格好いいんですけど。鬼たちのはいているパンツはキャンプでよく歌う「鬼のパンツ」、めったに本物をみることはできません。

 

2021年4月5日月曜日

豆本 開化地獄論前編 その8

P6P7見開き

(読み)

わ多し可゛

わたしが


あると起

あるとき


学 校 の

がっこうの


きやうし

きょうし


さん尓

さんに


きゝ

きき


まし多可゛

ましたが


地ごくとハ

じごくとは


世界 尓奈き

せかいになき


もの奈り

ものなり


其 身尓くるしミを

そのみにくるしみを


うくる者 をぢごくの

うくるものをじごくの


くるしミといゝ

くるしみといい


(大意)

わたしがあるときに

学校の教師さんに

ききましたが、

地獄とは世界にはないものです。

人のその身に苦しみを受けている者を

地獄の苦しみといい、


(補足)

 読みづらいところはなさそうです。

しかめっつらで子どもの話に耳を傾けている閻魔様、恐れる素振りが微塵も感じられず、大王にからだを傾けながら学んだばかりのことを語る子どもの姿。二者の視線は空中で火花をちらしています。閻魔様の背後には立派な浄玻璃の鏡があります。襖の廻り縁や部屋の柱や敷居には朱塗りできっと漆でしょうか、さすがに大王の部屋、立派であります。頭に巻いている鉢巻に「王」の飾りがなかったら五月人形にならんで飾る、鍾馗様になってしまいます。

 

2021年4月4日日曜日

豆本 開化地獄論前編 その7

P6

(読み)

者ゝアこ多へて

ばばあこたえて


青 お尓

あおおに


あ可鬼 者しめとして

あかおにはじめとして


春まんの鬼 ども

すまんのおにども


たちいでゝゑんま可゛

たちいでてえんまが


まへ尓い奈らべバ●

まえにいならべば


●子供 ハ

 こどもは


春こし

すこし


こひざを

こひざを


春ゝめて

すすめて


(大意)

ばばあは答えて、青鬼や赤鬼をはじめとして

数万(すまん)の鬼どもがたちまちあらわれ

閻魔様の前に居並びました。

子どもは小膝を少し

すすめて


(補足)

「青お尓」、「青」が読めませんでした、お恥ずかしい・・・、しかし次の行の「あ可鬼」は読めましたので、ならば「青鬼」と推測できました。

変体仮名「春」(す)はここでは「十」+「て」のようなかたち。「す」+「て」のようなものもあります。

 小膝をすすめた子どもの反撃がはじまります。

 

2021年4月3日土曜日

豆本 開化地獄論前編 その6

P5

P4P5見開き

(読み)

▲世尓

 よに


つミ

つみ


ふ可き

ふかき


ものを

ものを


者゛つする

ば っする


を王可゛

をわが


つとめと

つとめと


奈す由へ尓

なすゆへに


奈んぢ

なんじ


失 礼 の●

しつれいの


●こと者゛を

 ことば を


由う

ゆう


と起ハ

ときは


八 大

はちだい


ぢごくの

じごくの


くるしミを

くるしみを


させん

させん


やア\/

やあやあ


鬼 ども

おにども


き多れと

きたれと


よバ

よば


王れバ

われば


(大意)

世に罪深き者を罰することが

我が勤めである。それ故

汝(なんじ)、失礼の言葉を

言うならば、八大地獄の苦しみを

させようぞ。

やぁやぁ鬼どもよ来たれ」と

呼ぶと、


(補足)

「世尓つミふ可き」、「つ」が「わ」になってますし、「ふ」に「亠」がありますけど、それでは意味が通じません。

「八大ぢごく」、「ぢ」がつぶれてしまってますが、ながれで「八大」につづくのは「ぢごく」。

襖絵のトゲトゲの山々は針山でしょうか。

閻魔様の顔は真っ赤か、ババアは真っ白け、なにか意味のある対比があるやもしれません。

 

2021年4月2日金曜日

豆本 開化地獄論前編 その5

P4

(読み)

みてい奈せへとめをむ起多゛して

みていなせえとめをむきだ して


もちまへの大 口 をあいて小供 尓向 ひ

もちまえのおおくちをあいてこどもにむかい


「やをれ小  児よくうけた満王れ

「やおれしょうによくうけたまわれ


ま多゛ちゝくさきこどもの

まだ ちちくさきこどもの


くせ尓志つれいの

くせにしつれいの


ことをいふもの可奈

ことをいうものかな


王れハぢごく尓

われはじごくに


尓んべつ

にんべつ


ありて

ありて


地獄 の王 奈り

じごくのおうなり


奈んぞさいせん奈ぞを

なんぞさいせんなぞを


もらいく王つ可けいを

もらいか   けいを


多つ可もの

たつかもの


奈らんや▲

ならんや


(大意)

みていなせえ」と目をむき出して

持ち前の大口を開いて子どもに向かい

「おい子ども、よく聞くがよい。

まだ乳臭い子どものくせに

失礼なことを言うものではないぞ。

わしは地獄に住み、

地獄の王であるぞ。

どうして賽銭などをもらい

それで生計を立てている者である

ことがあろうか


(補足)

 字がかすれているところもあり読みづらいし、出てくる言葉も子どもだけではちょっと難しいところもあって、当時は年長のものに教えてもらいながら読みすすめたような気がします。

でだしの「み」が平仮名です。

2行目「もちまえの」、4行目「こどもの」の「も」の書き順が異なり形が違います。また「ち」が悩みます。このあとの「ちゝくさき」の「ち」も同様。

「向ひ」、すぐには読めませんでした。「ひ」なのか「い」なのかも迷います。

「やをれ」、おい、おまえ。人に呼びかける語。

「志つれいの」、「志」がかすれています。「い」が「ひ」にもみえます。3行前の「ひ」とそっくりです。

「尓んべつ」、「尓」が難しい。

「もらい」、「ら」は「う」ににていることがあって迷います。

「く王つ可けい」、「家計」(かけい)。旧仮名遣いでしょうけど「つ」がはいるのかどうか?

 閻魔様の言い回しが分かりづらいところが多く、やや難しい。

三途の川のはこんな婆さんが待っていて、亡者をそれぞれの河に振り分けるのだそうです。

今までの豆本のお伽噺に出てきた意地悪ばあさんの顔立ちと同じであります。

 

2021年4月1日木曜日

豆本 開化地獄論前編 その4

P3

P2P3

(読み)

そのことを

そのことを


きゝ志ようつ可の者゛ゝア尓

ききしょうつかのば ばあに


む可い「のう者゛ゝアどん

むかい「のうば ばあどん


子 供のくせ尓奈まいき奈

こどものくせになまいきな


ことをゆうもの可奈おれ可゛

ことをゆうものかなおれが


おどろ可せてやる可ら

おどろかせてやるから


(大意)

そのことを聞き

三途川(そうずがわ)のばばあに向かい

「のう、ばばあどん

子供のくせに生意気な

ことを言うものだ。俺が

驚かせてやるから


(補足)

「志ようつ可」(しようつか)、調べても出てきませんでした。三途の川で調べると「そうづがわ」(さうづがわ)とあり漢字では「葬頭川」でした。また「そうず」は「さんず」の転ともありました。

「う」、「ろ」、変体仮名「可」の区別がやっかいです。昔の人はパット見でわかったのだろうかと疑問です。

「も」は2通りの書き順があります。終わりから2行目の「も」は、「し」のあとに左上に横切ってから右上に向きを変えて「し」の出だしあたりでクルッとやや右下に流れます。

 ともになで肩の後ろ姿のご婦人、右側は日本髪で江戸時代のまま、左側は髪を切って開化の趣。銅鑼(どら)ならして何を唱えているのか?そのうしろには大きなお賽銭箱。現在まできっと千年以上かもっと変わってない風景のはずです。