2026年11月2日月曜日

手品獨稽古その15

P9_2 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯太平守(多いへいまもり)の太刀(多ち)の傳

      たいへいまもり の   たち のでん


この図(づ)のごとく切(きつ)さ起へ

この  ず のごとく  きっ さきへ


いとを由ひつけ手に

いとをゆいつけてに


もち古し越ひ年流と

もちこしをひねると


ぬけるなり

ぬけるなり

(大意)

 ◯太平守の太刀の傳

この図のように切っ先へ

糸を結いつけ、手に

持ち、腰をひねると

抜ける。

(補足)

「太平守の太刀」の意味がよくわからないのでAIにききました。

『主に舞楽(雅楽の舞)の演目である『太平楽(たいへいらく)』で用いられる装飾的な太刀(太平楽飾太刀(たいらくかざたち))を指す。「太平楽」とは、即位の大礼など非常にめでたい席で、天下泰平(世の中が平和に収まること)を祝って奏される舞楽です。この舞を舞う際、武官の甲冑姿をした4人の舞人が手にするのがこの太刀です。つまり、人を傷つけるための武器ではなく、平和と繁栄を祈念・祝福するためのシンボル(儀仗用の太刀)としての意味を持っています』、とのことでした。

「由ひつけ」、変体仮名「由」(ゆ)が重ね書きのようになっていますが、「ゆ」でよろしいかと。

 鞘から刀がとびだすという一瞬芸一発芸。座敷芸でうけそうです。

 

2026年11月1日日曜日

手品獨稽古その14

P9_1 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯火(ひ)婦き多゛るま能傳

    ひ ふきだ るまのでん


かやの可王共(とも)尓志ん尓て外(そと)をバ

かやのかわ  とも にしんにて  そと をば


お可゛くず尓てよくねり可多めくち尓

おが くずにてよくねりかためくちに


すこしあ奈をあけ志りをやけバ

すこしあなをあけしりをやけば


けふりを吹(ふく)その先(さ起)へ火をともすべし

くむりを  ふく その  さき へひをともすべし

(大意)

 ○火吹達磨の方法

茅の皮と共に芯を入れその外側を

おがくずでよく練り固め、口に

少し穴を開けて、尻を焼けば

煙を吹く。その先へ火をともすとよい。

(補足)

 何度も読んだのですが、どうもこの仕掛けがよく理解できません。頭がすっかり固くなってしまったジジイ、両手でもみしだきます。そうしたらハッと、まさかとはおもいましたが、煙管に仕掛けがあるのではなく、だるま自体が仕掛けなのだろうと、それしかありえぬ、と気づきました。

 こういうことでしょうか。だるまを練り固めたおがくずでこしらえて、口に少し穴をあけ、だるまの尻を焼くと、穴から煙がでてくるので、そこへ煙管をさしてその先っちょへ火をつける。うん、これならなんとなく手品らしい。だるまそっくりを作るのだと思います。

 ところで、この達磨、(その4)で手品師が左手に持ち上げているのがこれでした。「達磨尓煙越婦可世類」とありました。

 

2026年10月31日土曜日

手品獨稽古その13

P8_2 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯茶(ちや)王ん尓水 をい連

    ちゃ わんにみずをいれ


  手ぬぐい尓つゝむ傳

  てぬぐいにつつむでん


ちや王んのふち尓

ちゃわんのふちに


白(者く)らうをぬりて

  はく ろうをぬりて


ミづ越い連

みずをいれ


多いら尓よく

たいらによく


津ゝむべし

つつむべし


水 こ本゛流ゝ

みずこぼ るる


事(こと)なし

  こと なし

(大意)

略

(補足)

「水こ本゛流ゝ」、変体仮名「流」(る)。

 コップに水を満杯にして、ボールや下敷き、ティッシュペーパーでも大丈夫、で蓋をする。そしてエイッと逆さにすると、あら不思議⁉️水はこぼれません。楽しい科学実験です。これは江戸時代のもの、理屈はわかっていても不思議です。

 

2026年10月30日金曜日

手品獨稽古その12

P8_1 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯紙 かん奈べの傳

  かみかんなべのでん


古ん尓やく多゛満をのり尓してせん

こんにゃくだ まをのりにしてせん


可のかミにひくべし酒(さけ)の可ん又

かのかみにひくべし  さけ のかんまた


やさいものを煮(尓)る尓よ起もの也

やさいものを  に るによきものなり


つ年尓く王い

つねにか い


ち う春べし

ちゅうすべし

(大意)

 ◯紙燗鍋の方法

蒟蒻玉を糊にして、

仙貨紙にひく。酒の燗または

野菜ものを煮るのに便利である。

常に持ち歩くとよい。

(補足)

「せん可のかミ」、『泉貨紙 / 仙貨紙(せんかし)— 伝統的な高級和紙

 歴史的には、戦国時代末期の天正年間に伊予国(現在の愛媛県西予市)の武士、兵頭太郎左衛門(法名:泉貨)が考案した強靭な手漉き和紙を指します。

• 特徴: 楮(こうぞ)を原料とし、2枚のまだ乾いていない生紙(きがみ)を重ね合わせて1枚に仕上げる特殊な製法で作られます。そのため非常に分厚く、破れにくいのが特徴です。

• 用途: 江戸時代には宇和島藩の専売品となり、大坂の蔵屋敷などで帳簿、大福帳、傘や合羽の地紙、袋物などに広く使われました。現在は国の無形文化財に選択され、愛媛県や高知県の限られた地域で伝統が守られています』、以上AIによる概要でした。

「く王いちう」、懐中でしょうか?

 この紙の鍋は現在では旅館やホテルで特別なものとしてではなく当たり前に使われています。紙は燃えるのが普通で、それを火の上にのせるのですから、手品になったのでしょう。でもきっと、同じようなことをして燃やしてしまって、驚いた人たちもたくさんいたとおもいます♫

 火鉢なんてもうすっかり目にしなくなりました。


2026年10月29日木曜日

手品獨稽古その11

P7_2 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯王ら人形(尓んぎやう)手(て)の

  わら   にんぎょう   て の


     ひらに多つ傳

     ひらにたつでん


人(尓ん)ぎやうのあしの奈可へ者りを

  にん ぎょうのあしのなかへはりを


まげさしおきてつ可へバ多つ

まげさしおきてつかえばたつ


なり

なり

(大意)

略

(補足)

 わずか4、5行ですが、変体仮名の学習をしてないと、最初の「己」でつまずいてしまいます。

 

2026年10月28日水曜日

手品獨稽古その10

P7_1 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯蝋燭(らうそく)中天(ち うてん)尓つるす傳

     ろうそく    ちゅうてん につるすでん


らう楚く中(ち う)につる尓ハ志ら可゛

ろうそく  ちゅう につるにはしらが


者り可゛年ち うへ横(よこ)尓引(ひき)そ連へ

はりが ねちゅうへ  よこ に  ひき それへ


よこ尓き連こますべし上  下

よこにきれこますべしじょうげ


を者らひミせる可゛よし

をはらいみせるが よし

(大意)

 ◯蝋燭を空中につるす方法

蝋燭を空中に吊るすには、白髪針金を空中に横に張っておき、それに

蝋燭を横に切れ込ませる。その上下

をはらって(種も仕掛けもないことを)見せることが肝心。

(補足)

「志ら可゛者り可゛年」、白髪(しらが)のように細くしなやかな針金。

 昨日と同じ人物が手品の仕方を演じています。でも、着物が昨日は横縞、今日は縦縞、やはり気を使っているようです。

 

2026年10月27日火曜日

手品獨稽古その9

P6_2 同志社大学デジタルコレクション所蔵

(読み)

 ◯水 中  より火(ひ)を出す傳

  すいちゅうより  ひ をだすでん


どんぶり尓水 をつ起゛そのふち尓

どんぶりにみずをつぎ そのふちに


ろうにてせん可うをつけ火(ひ)を

ろうにてせんこうをつけ  ひ を


つけおきかミの者し尓い王う

つけおきかみのはしにいおう


を付(つけ)せん可うの火を

を  つけ せんこうのひを


うつすべし

うつすべし

(大意)

 ◯水中より火を出す方法

どんぶりに水をつぎ、そのふちに

線香を蝋で付け、火をつけておく。

紙の端に硫黄を塗っておき、

線香の火をうつす。

(補足)

 マッチが一瞬で炎があがるのと同じで、水をはったどんぶりの中で、一瞬にして大きな炎が立ち上がるという手品というか芸のようです。

 手品は一瞬芸が多いですが、これもそのようです。水芸でもやりそう。