P36 国文学研究資料館蔵
(読み)
か多し其 金 銀 銅 鉄 能出 所 其 外 諸 国
がたしそのきんぎんどうてつのしゅっしょそのほかしょこく
山 海 の土産 世人 の阿まね久志らさる所 也
さんかいのみやげせじんのあまねくしらざるところなり
先 考 平 瀬鉄 斎 子孫 耳志らしめん多め
せんこうひらせてっさいしそんにしらしめんため
綴 置 しを繪師長谷川 光 信 尓画図を
つずりおきしをえしはせがわみつのぶにがずを
求 て五巻 と那し怒雷 をゑかく毛のハ力士
もとめてごかんとなしぬいかずちをえがくものはりきし
左 尓連 鼓を携 へ右 に鞭 を毛川て多 くハ豹 虎の
ひだりにれんこをたずさえみぎにむちをもっておおくはひょうこの
(大意)
それら金銀銅鉄の産出地や諸国の山海の産物について世の人々は詳しくは知られていない。亡き父、平瀬鉄斎はのちの人々にそれらのことを伝えんと書きためていたものに、絵師長谷川光信に絵図を頼み全五巻とした。怪人を描くものとして金剛力士があり、左に連鼓を携え右に鞭を持って、多くは虎の皮の
(補足)
「先考」、『せんこう ―かう【先考】死んだ父。亡父。 ↔先妣(せんぴ)。「慈母の口から―の平生を聞くことを」〈渋江抽斎•鷗外〉』
「子孫」、『しそん【子孫】① 子と孫。② 子・孫・曽孫と血筋をひいて生まれる人々。また広く,のちの世代の人々。後裔(こうえい)。』
「雷」、『いかずち いかづち 【雷】〔「厳(いか)つ霊(ち)」の意。「つ」は助詞〕① かみなり。なるかみ。季夏「鼓の音は―の声と聞くまで」〈万葉集•199〉 ② 魔物。「上に八色(やくさ)の―あり」〈日本書紀•神代上訓〉』
「力士」、『ちからびと 【力人・力士・〈健児〉 】力の強い人。強健な者。また,勇猛な兵士。「軍士(いくさびと)の中の―軽く捷(はや)きを選り聚めて」〈古事記•中訓〉 →健児(こんでい)』or『りきし【力士】〔古くは「りきじ」〕① 相撲取り。② 力の強い人。「長者の家を守る一人の―あり」〈今昔物語集•2〉 ③ 「金剛力士」の略。』






