P11 国文学研究資料館蔵
絵本直指寳(えほんねざしだから)P11
(読み)前半
かゐこやしない草 㐧 十 一
かいこやしないそうだいじゅういち
蚕 乃神 を祭 る
可いこ 可ミ まつ
かいこのかみをまつる
事 日 本 の古 しへ
古とひのもと い尓
ことひのもとのいにしえ
を考 れ者゛軻遇
可んぐふ 可ぐ
をかんぐうれば かぐ
突智埴 山 姫 尓
つち者尓 ひめ
つちはにやまひめに
逢 て雅 産 㚑
あひ 和可゛む春び
あいてわが むすび
を産 此 神
うむこの
をうむこのかみ
乃頭 尓蚕 と
可しら 可いこ
のかしらにかいこと
桑 となれりと
くハ
くわとなれりと
神 代 巻 尓見へ
じんだいのまきにみえ
多れ者゛本 朝
てう
たれば ほんちょう
(大意)
桑の神を祭ることを、古の日本をふりかえって考えてみると
軻遇突智(かぐつち)が埴山姫(はにやまひめ)に逢って、
雅産霊(わがむすび)を産み、この神の頭に蚕と桑の葉が生ったと、
日本書紀の神代の巻に記されているので、わが国では
(補足)
「軻遇突智」、『かぐつち 【軻遇突智】記紀神話の神。伊弉諾尊(いざなきのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)との間に生まれた火の神』
「埴山姫」、『埴山姫(ハニヤマヒメ)はイザナミが火の神カグツチを産んだ際に火傷を負い、その火傷が原因が死ぬ間際に水の神ミズハノメと共に産み落とされたとされる土の神で、土に関連する農業や陶磁器製造業、造園業、土木関係などの職業と特に縁が深いとされている女神』
「雅産霊」、『雅産霊命(わくむすびのかみ/わくむすび)は、日本神話に登場する食物と生成の神。古事記では和久産巣日神、日本書紀では稚産霊と表記され、イザナミが火の神カグツチを生んだ際に誕生。頭や身体から蚕や桑、五穀を生み出したことから、農業、豊作、蚕の守護神として信仰される』
「神代巻」、『じんだいのまき。日本書紀において、天地開闢から神の時代、神武天皇即位前までの神話を扱った巻。第1巻・第2巻に相当』
原本では、機織り機が精緻に図面のように描かれています。見取り図そのもの。木工職人がこれを見れば、そのまますぐに組み立てられるとおもいます。
一番手元の経糸を吊り下げている部分、上部のところが前後に調節できるよう凹凸が刻まれています。
また右手に持っているのは「杼(ひ)」(shuttle)、右から左へ、バタンと経糸をかえして、左から右へ、を繰り返します。
わたしの母は1920年、農家の生まれでした。機織りを教え込まれて、少女の頃に自分の普段着の着物生地を織って、その切れ端を大事にしていました。













