P6 国文学研究資料館蔵
絵本直指寳(えほんねざしだから)P6
(読み)
かゐこやしない草 㐧 六
かいこやしないそうだいろく
蚕 まゆを作 る
かいこまゆをつくる
時 をはい子と
ときをはいしと
いふ廣 き蓋 乃
いうひろきふたの
類 尓椎 柴 奈ど
るいにしいしばなど
の物 を敷 入 天ひ
のものをしきいれてひ
きり多る蚕 を
きりたるかいこを
置 て菊 をおく
おきてきくをおく
ひ尓してまゆを
ひにしてまゆを
張 春なりさて
はりすなりさて
四五日 もして
しごにちもして
のちま由を
のちまゆを
一 川徒ゝもぎ
ひとつずつもぎ
は奈し天
はなして
取 奈り
とるなり
ま由張 物 を
まゆはりものを
蔟 といふ奈り
ぞく
ぞくというなり
春 章 画
しゅんしょうえ
(大意)
略
(補足)
「けい子」、けいしorけいこ、どちらでしょう。辞書にもありませんでした。
「ひきる」、蚕が成熟して繭を作る状態になること。
「蔟」、『まぶし【蔟】蚕が繭をつくるとき,糸をかけやすいようにした仕掛け。わら・竹・紙などで作る。蚕蔟(さんぞく)』
「一川徒ゝ」、「つ」の変体仮名は「川」「津」「徒」などがあります。「一つ」の「つ」がなめらかな曲線になってなくて、これは変体仮名「川」が「つ」になりかけてる形で、(カタカナの「ツ」はそのまま「川」のかたち)川をくずすとまんなかのたて棒が極端に短くなった形になります。
この蚕場で働いている姿を描写しているのは右側のお姉さんのみです。他の二人はモデル(着物の裾はぞろぶいて、こんな格好で働けるわけがない、タスキもゆるゆる)を、蚕場にたたせてみせただけでしょう。原本と同じ構図ですけど。
P5で「白い花二輪を左手にした女将さん」とかきましたが、ここでも左のおねえさんが同じものを手にしているところ見ると、繭玉のようでした。
色っぽい二人と、右側の無地の着物に前掛け、姉さんかぶりでたすき掛けをしっかりしているお姉さん、上手に対比させています。













