P2 国立国会図書館デジタルコレクション蔵
P2_1
(読み)
宇治茶 製 之圖二
うじちゃせいのずに
茶 の製 法 ハ生 茶 六 十 目 を
ちゃのせいほうはなまちゃろくじゅうもんめを
一 ト蒸籠としむし上 多る越
いっとむしとしむしあげたるを
手早 く取 上ケ莚 の上 尓撥(カキ)
てばやくとりあげむしろのうえに かき
ちらし団扇 にてあふぎさ満し
ちらしうちわにてあおぎさまし
助 炭 へ五百 目 程 入 だん\/
じょたんへごひゃくもんめほどいれだんだん
揉和(モミヤハ)らげ葉をよる也 色 変
もみやわ らげはをよるなりいろかわ
里水 気の去る尓随 ひ箕
りみずけのさるにしたがいざる
尓とり招 本いろへうつしをり
にとりしょうほいろへうつしおり
\/可起まハし入 云 々 水 気
おりかきまわしいれうんぬんみずけ
かハきし時 懐 紙に包 ミ壺
かわきしときかいしにつつみつぼ
尓入 貯 る也 さて葉 の品 位を
にいれためるなりさてちゃのひんいを
定 むる尓は撰 屋尓て葉
さだむるにはえらみやにては
向 をえらむべし
むきをえらむべし
生 葉ヲ蒸 図
なまはをむすず
蒸 多る茶 をさ満す図
むしたるちゃをさますず
葉ヲ撰 ム図
はをえらむず
(大意)
略
(補足)
「助炭」、『じょたん【助炭】炉や火鉢にかぶせて火持ちをよくする道具。枠に和紙を張る。季冬』。焙炉『ほいろ【焙炉】木枠の底に和紙を張り,火鉢などにかざして海苔・茶などを乾燥させる道具。特に,製茶用のものをいう。季春』のことか。
「撰屋尓て葉向をえらむ」、選別所で茶葉を用途別に分けること。
「懐紙」、「懐」のくずし字の忄が氵に見えてしまいます。くずし字辞典で調べてもこのかたちのくずし字はありませんでした。「濃」のようにも見えます。美濃紙の美がとれたものか?
左隅に茶箱がふたつあります。わがやにもふすまの押し入れの奥に茶箱がふたつありました。母が女中奉公に行くときに持っていったものだと言っていました。母は2022年に102歳で亡くなりましたから、あの茶箱は100年程度かそれ以上前のものだったはずです。この画の茶箱と同じように、富士山と茶畑の画の錦絵らしきものが貼ってありました。実家を整理するとき、わたしがひきとろうとしたのですけど、わたしももう歳、そのあとのことを考えて、泣く泣く処分しました。これらの茶箱は米国や欧州に輸出されて、陶器にくるんであった浮世絵・錦絵が注目されたのと同様に、茶箱のこれら画もそのきっかけとなったのでした。
生葉ヲ蒸図のところの、湯気とかまどの煙、簡単なようで難しいはず、摺師の技です。








