P39 国立国会図書館デジタルコレクション蔵
P39_1
(読み)
對馬 國 海鼠 取 之図
つしまのくになまことりのず
生海鼠(ナマコ)熟海鼠(イリコ)金海鼠(キンコ)海
なまこ いりこ きんこ
鼠腸(コノワタ)種 数の製 法 あり天
このわた しゅすのせいほうありて
皇 国 諸 洲 より出すといヘ
こうこくしょしゅうよりだすといえ
ども支那尓ハ甚 稀 尓して
どもしなにははなはだまれにして
最 も珍 重 すといへり沖 中
もっともちんちょうすといえりおきなか
尓て漁 する尓ハ舩 の舳(トモ)耳
にてりょうするにはふねの とも に
あミをつけて者し連バ自
あみをつけてはしればし
然 と入 奈り海 底 の石 に
ぜんとはいるなりかいていのいしに
つ起多るをとる尓ハ熟生鼠
つきたるをとるにはいりこ
の汁 又 は鯨 のあぶらを水
のしるまたはくじらのあぶらをすい
面 尓流 せバ水 底 透明(スキトホ)りて
めんにながせばみずぞこ すきとお りて
見える然 して多満あミ尓
みえるしかしてたまあみに
て是 をすくふ奈り
てこれをすくふなり
(大意)
略
(補足)
「然して」、『しかして【然して・而して】(接続)〔副詞「しか」に動詞「す」の連用形「し」,助詞「て」の付いた語〕そうして。こうして。それから。文章に用いる。「大いに破壊して―改修せざるべからざるもの多々あるなり」〈偽悪醜日本人•雪嶺〉』
「日本史の宝箱」(中公新書)P68[能登名産ナマコの小桶]に『十六世紀半ば成立の故実書「年中恒例記」では、能登守護から将軍への恒例の献上品として確認される。』とあります。また海鼠腸50桶を年賀としていたとも別の史料に記されているとあります。
おもしろいのは海鼠腸を「桶」と数えることです。なぜなのか?先程の本をお読みください。
このような漁では箱メガネがこの当時、すでに出回っていたとおもうのですが、竹筒に「鯨のあぶらを水面尓流」すほうが手っ取り早かったのでしょうか。
漁師たちがみな海鼠とりに集中しているさまがちょっと愉快(命をかけた漁なのに不謹慎でゴメンナサイ)でもあります。手前三人の中央の漁師の茶色の濃淡のついた着物がおしゃれです。籠の感じもそのまま手にできそうでうまいなぁ。
小浪たつ舟まわりの沖中の海面の青藍の濃淡が本物のようにみえて、摺師の技ですね。さらに沖には帆掛け船がどこやら出かけるところであります。













