P17P18 国文学研究資料館蔵
P18
(読み)
う多
うた
「さても見事 や
さてもみごとや
ふりもよし者多゛
ふりもよしはだ
可春可゛多能可ハ由ら
かすが たのかわゆら
しさ満の志め
しさまのしめ
多るふんどしハ
たるふんどしは
奈尓と申 スふん
なにともうすふん
どしぞ
どしぞ
「ちり可ら\/
ちりからちりから
春多\/
すたすた
本゛う
ぼう
春
ず
(大意)
歌「さても見事や、振りもよし、裸姿のかわゆらし、様のしめたるふんどしは、なんと申す褌ぞ。
(二挺鼓の音)「ちりからちりから、すたすた坊主
(補足)
歌なので文句は七五調。
「ちり可ら\/春多\/本゛う春」、「九替十年色地獄 その58」では天女の二挺鼓でした。
こちらのはまったく実写のようで、実際のお座敷の様子のようです。
当時は誰もが吉原で花魁と座敷で遊ぶなどということはできませんでしたから、このような出版物でその様子を知ることが多かっただろうし、あこがれもいだいたのでしょう。京伝もそれらのことを意識して、花魁の姿や部屋を特別美化することなく、見たままを丁寧に描き、紹介しているようにおもわれます。
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