2024年5月18日土曜日

延命長尺御誂染長壽小紋 その52

P20 国文学研究資料館蔵

(読み)

「そバ可らかめ可゛これ

 そばからかめが これ


春ゞめ此 い者ゐ尓ち川

すずめこのいわいにちっ


とおごりやれといへバ

とおごりやれといえば


春ゞめ可゛おふさて可゛川

すずめが おうさてが っ


てんじやありやせこりやせ

てんじゃありゃせこりゃせ


や川とせよい\/とい川てうれ

やっとせよいよいといってうれ


しがるこれを奈づけて春ゞめ

しがるこれをなずけてすずめ


お古゛りといふ

おご りという


「あ奈多ハ命  の

 あなたはいのちの


おやでござり

おやでござり


ま春とうれ

ますとうれ


し奈起尓

しなきに


めそ川こう

めそっこう


奈起゛ハ

なぎ は


めそ\/と

めそめそと


奈く

なく

(大意)

 そばから亀が「これ雀、この祝いにちょっとおごれや」というと、雀が「おう、よしわかった。ありゃせ、こりゃせ、やっとせよいよい」といって嬉しがる。これを名付けて雀おごり(雀おどりの洒落)という。

「あなたは命の親でございます」とうれし泣きに、めそっこ鰻(未成長の細く小さい鰻)はメソメソと泣く。

(補足)

 雀踊りはこのブログでも何度か出てきました。北斎も描いています。

「命能おや」が持つ杖、わたしならここも「命」の杖にしてしまいそう。

 

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