2024年5月22日水曜日

延命長尺御誂染長壽小紋 その56

P22 国文学研究資料館蔵

(読み)

[ち うぎハおもく命  ハ可るし]

 ちゅうぎはおもくいのちはかるし


「ち うぎに奈らでハ

 ちゅうぎにならでは


春てぬ命  とハ加

すてぬいのちとはか


古川 可゛きん个゛ん多゛

こがわが きんげ んだ


「命  ハ多゛いじ能もの

 いのちはだ いじのもの


多゛可゛ち うぎの多

だ が ちゅうぎのた


め尓ハ可るひ

めにはかるい


よの中 尓ち う

よのなかにちゅう


ぎ本どおもひ

ぎほどおもい


ものハ奈以ぞ

ものはないぞ

(大意)

[忠義は重く命は軽い]

「『忠義にならでは捨てぬ命』とは加古川の金言だ。

「命は大事なものだが、忠義のためには軽い。世の中に忠義ほど重いものはないぞ。

(補足)

 加古川本蔵は「仮名手本忠臣蔵」の主要人物。ネットで調べるといろいろな解釈を読むことができます。

 京伝、秤(はかり)が好きとみえて、ここでは「忠義」と「命」。他の本では「花魁」と「小判」とあちこちで秤を登場させています。

 

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