2020年2月29日土曜日

小学必携體操圖解 その17




 P.10

(読み)
圖畧ス
ずりゃくす

十六 両拳左右衡
じゅうろく りょうけんさゆうしょう

さ由ふをいちど尓
さゆうをいちどに

つくべし
つくべし

十七 同後衡
じゅうしち どうこうしょう

うしろをつく奈り
うしろをつくなり


(大意)
図は略す

十六 両拳左右衡
左右を一度に突く

十七 同後衡
後ろを突く


(補足)
「畧」は「略」の異体字。偏と旁は左右にそれぞれあるのが、上下に配置したりすることがあります。前頁十五の運動の図を略したということ。

十六では「つくべし」、十七では「つくなり」。同じ表現は避けたのでしょうか。
それともその時の気分で変えてる?


2020年2月28日金曜日

小学必携體操圖解 その16




 P.9

(読み)
十三 両手把腰
じゅうさん りょうてはよう

こしをつ可ミせ春じきハ
こしをつかみせすじきわ

より者らの可多を奈でまハすべし
よりはらのかたをなでまわすべし

十四 両手握挻一前一後
じゅうし りょうしゅあくてういちぜんいちご

つえをもち
つえをもち

あ多満をこしぜんごへおろ春奈り
あたまをこしぜんごへおろすなり

十五 両肩聳卸
じゅうご りょうけんしょうしゃ

うでをた?か多の
うでをた?かたの

つ可゛へをあげさげする奈り
つが へをあげさげするなり

(大意)
十三 両手把腰
腰をつかみ背筋きわより
腹の方(ほう)をなでまわす。

十四 両手握挻一前一後
杖を持ち
頭を越して前後に下ろす。

十五 両肩聳卸
腕をた?肩の
まわりを上げ下げする。

(補足)
十三は図より、腰骨あたりに両手をあてて、腹側のところをもむような動作でしょう。
「可多」(かた)、「方」(かた)だとおもいます。ところ、場所。
「奈でまハす」、「奈」ではなく「南」の変体仮名かもしれません。

十五が読めません。
「た」の次の「き」に見える文字なんでしょう。

続いて、「か多のつ可゛へを」は「肩のつがえ」、つまり肩甲骨や肩周りのことでしょうか。
「弓に矢を番(つが)える」という表現があります。腕と肩の接続している所の意と推理しました。

動作は腕をたらし、肩を上げ下げするだけだとおもいます。


 20200302追記 ーーーーーーーーーーーーーーーー

十五の読めなかったところ【KuroNetくずし字認識サービス】にお世話になり、読めました。



 「連」(れ)は今まで難なく判読できていたのですが、お恥ずかしい。
意味も通じます。




2020年2月27日木曜日

小学必携體操圖解 その15




 P.8

(読み)
十 同前後投伸
じゅう どうぜんごとうしん

ぜんごへぶる奈り
ぜんごへふるなり

十一 同8字形囬轉
じゅういち どうはちじけいかいてん

もち多るものを
もちたるものを

うらおも天尓まハ須べし
うらおもてにまわすべし

十二 手指屈伸
じゅうに しゅしくっしん

て越のバし由び者゛可り
てをのばしゆびば かり

尓きつ多りひらへ多りする奈り
にきったりひろへたりするなり


(大意)
十 同前後投伸
前後へ振る。

十一 同8字形囬轉
持っているものを裏表に回す。

十二 手指屈伸
手を伸ばし指だけで
握ったり開いたりする。


(補足)
「ぶる奈り」、「ぶ」となってますが「ふ」でしょう。「る」は「留」の変体仮名で一画目がありません。

「天」の変体仮名がわかりにくい。


「8」は算用数字で教本にはフリガナがありません。
「する奈り」、「す」が使われてますが、その前の十一では「まハ須べし」と変体仮名「須」(す)になってます。
手に握っているものが8字形なのでこれを回すという運動だとおもうのですが、
まさか腕を8字形に回すのではないとおもいます。

 どの頁も変体仮名が使われるにしても、特に規則も見当たらず、わからないときは前後を読んでから類推するしかありません。


2020年2月26日水曜日

小学必携體操圖解 その14




 P.7

(読み)
八 両臂環囬
はち りょうひかんかい

両  うでをまハす奈り
りょううでをまわすなり

九 両手左右投伸
きゅう りょうてさゆうとうしん

さ由ふ尓ふり多゛須也
さゆうにふりだ すなり


(大意)
八 両臂環囬
両腕を回す。

九 両手左右投伸
左右に振り出す。


(補足)
八では「〜奈り(なり)」、九では「〜也(なり)」と同じ(なり)なのですが、表記は統一されてません。ここでだけでなく全体に表記は良く言えばアバウト。

両臂環囬の動作図の矢印の向きが左右で逆になってます。つまり両腕の回す方向は左右で異なっていることになります。水泳のバタフライのように両腕を回さないのか、単に図の間違いかわかりません。



2020年2月25日火曜日

小学必携體操圖解 その13




 P.6

(読み)
六 両挙交換?月勺
ろく りょうけんこうかんたてき

こぶし尓てか者りゞ
こぶしにてかはりがはり

む年をうつ也
むねをうつなり

七 背向又手上下
しち はいかうかうしゅしょうか

うしろへて越くミ阿げ
うしろへてをくみあげ

さけ須゛べし
さけずべし


(大意)
六 両挙交換?月勺
拳(こぶし)でかわるがわる胸を打つ。

七 背向又手上下
後ろで手の指を組み、上げ下げする。


(補足)
「タテキ」の「テキ」は「胸」でしょうけど、「タ」の漢字は見たこともないし、探しても見つかりませんでした。
意味は(打つ)に違いないとおもうのですが、ウ~ン・・・

「か者りゞ」(かハりがハり)なのか「か王りが王り」(かわりがわり)なのか、どちらでしょうか。初心者は辛い。

「z」、「乙」のような字は「也」の草書とあります。


「背向」(はいこう)は目次では「背後」となってました。
「又」を「カウ」(こう)ふってありますが、(ユウ(イウ))はありましたが、この読みはありませんでした。

「阿げさけ須゛べし」、(上げ下げする)の意ですが、濁点を付けるところを間違えたのかもしれません、「阿げさげ須べし」。


2020年2月24日月曜日

小学必携體操圖解 その12




 P.5

(読み)
五 両挙前衡
ご りょうけんぜんしょう

こぶしをそろへまへをつくべし
こぶしをそろへまえをつくべし

(大意)
拳(こぶし)をそろえ前に突く。


(補足)
 前頁「四 曲臂上下挙衡」の動きを説明している4人の少年の図、手描きなので、皆似てはいますが、表情や股下など異なってます。でも楽しそう。

 「両挙前衡」の動作の図は次頁なのですが、「衡」の読みは(こう)度量衡、平衡などや
(しょう)衝動など。「突く」という意味はありません。なので、前方に、衝動的に、勢いよく突き出すという理解がよさそうです。


2020年2月23日日曜日

小学必携體操圖解 その11




 P.4

(読み)
三  伸 臂開 閉
さん しんひかいへい

てをのバしひらへ
てをのばしひらへ

たりとじ多り春べし
たりとじたりすべし

四 曲  臂上  下挙 衡
し きょくひしょうかけんしょう

うでをまげこぶしを
うでをまげこぶしを

む年尓おきうへをつきま多下 を
むねにおきうえをつきまたしたを

つくことづのごとし
つくことずのごとし


(大意)
三 伸臂開閉
 手を伸ばし、開いたり閉じたりする。

四 曲臂上下挙衡
 腕を曲げて拳(こぶし)を胸に置き、上をつき
また、下をつく。図のようにおこなう。


(補足)
P3「一 両臂」(りょうぴ)と「臂」が半濁音「ぴ」でしたが、ここでは「伸臂」(しんひ)となってます。(しんぴ)でもよいとおもいます。

「ひらへたり」、読み間違えてるかもしれません。

「た」と変体仮名「多」の使い分けがよくわかりません。

「む年」(むね)、ここの「ね」は変体仮名「年」です。古文書ではほとんど丸形になります。



「つくことづのごとし」、「こと」は「こ」と「と」の合字。
江戸時代の版本によく出てきます。

「ごと」は合字に濁点がついてます。



同じようによく使われるのが、「より」の合字で「ゟ」があります。
古文書や版本で頻出。

 図は次頁です。

2020年2月22日土曜日

小学必携體操圖解 その10




 P.3

(読み)
春移こミすこしつヽ者奈の阿奈
すいこみすこしつつはなのあな

可らもら須べし
からもらすべし

第二教    臂 の運 動
だいにきょう うでのうんどう

一  両  臂直  伸 前 方 上  下
いち りょうぴちょくしんぜんほうしょうか

うでをのバしまへより
うでをなばしまへより

あげさげすべし
あげさげすべし

二 同 左右 上  下
に どうさゆうしょうか


王きよりあげさげ
わきよりあげさげ

すべし
すべし


(大意)
吸い込み少しずつ鼻の穴からもらす。

第二教 腕の運動
一 両腕直伸前方上下
腕を伸ばし前より上げ下げする。

二 同左右上下
同じく、脇よりあげさげする。


(補足)
「春移こミ」、「い」の変体仮名は「以」が多いですが、ここでは「移」のようです。
「阿奈」、(あな)です。

「可」の変体仮名は「う」にそっくりでよく間違えます。おかしいとおもったら前後の言葉のつながりから類推します。

「うでをのバし」、「バ」を囲むように「し」があります。しかし左側の説明文「すこしつヽ」ではそのようにしてませんし、文末の「須べし」でも同様です。

少年の手のひらはしっかり「グー」になってます。


2020年2月21日金曜日

小学必携體操圖解 その9




 P.2

(読み)
三  頭 首 前 後曲  折
さん とうしゅぜんごきょくせつ

あ多まをぜんごへ
あたまをぜんごへ

まげる奈り
まげるなり


四 同 左右 曲  折
し どうさゆうきょくせつ

みぎひ多゛りへ
みぎひだ りへ

まげる奈り
まげるなり

五 雙 手 按 頭 支月勺 呼吸
ご せきしゅあんとうしきょうこきゅう

てをあ多
てをあた

まと王起者゛らへあてヽいきを
まとわきば らへあてていきを


(大意)
三 頭首前後曲折
 頭を前後へ曲げる。

四 同左右曲折
 右左へ曲げる

五 雙手按頭支月勺呼吸
 手を頭と脇腹へあてて息を

(補足)
 最初の少年の図は前頁のもの。

三、四の運動、首の動きがよくわかります。コキコキ音が聞こえてきそうです。

変体仮名「る」、下の画像の右側です。



五の「しきょう」は「支胸」。「胸」が「月」+「勺」になってますがフォントがみつかりません。

変体仮名「王起」(わき)です。

 少年の図の服装がどこかでみたものに似ているなとずっとおもっていました。
「笛を吹く少年」(Le Joueur de fifre)でした。(エドゥアール・マネ作1866年)



 作者が参考にしたかどうかは不明ですけど、似てます。



2020年2月20日木曜日

小学必携體操圖解 その8




 P.1

(読み)
田邉良作
たなべりょうさく

小學必携
しょうがくひっけい

體操圖解
たいそうずかい


第一教 姿制幷頭首運動
だいいっきょう しせいならびにとうしゅうんどう

一 姿制


春可゛多をやハら可尓たゞ
すが たをやわらかにただ

しく志ぜんのか多ちを奈しから多゛
しくしぜんのかたちをなしからだ

のおもミを両  あしの阿い多゛尓あら
のおもみをりょうあしのあいだ にあら

志めこれを重  心 といふ奈り
しめこれをじゅうしんというなり


二 頭首左右轉向
に とうしゅさゆうてんこう

春可゛多をく須゛さず
すが たをくず さず

か於者゛可りむき可由べし
かおば かりむきかゆべし

(大意)
一 姿勢
姿をやわらかに正しく自然の形にして
体の重みを両足の間にくるようにする。
これを重心という。

二 頭首左右転向
姿をくずさず、顔だけを向きをかえる。



(補足)
 今回より、それぞれの運動の動きと説明に入ります。
角印は「東京府書籍館」まではわかりますがあとの三文字はわかりません。

 変体仮名がたくさん使われています。
春(す)、可(か)、多(た)、尓(に)、志(し)、奈(な)、阿(あ)、須゛(ず)、於(お)
者(は)、者゛(ば)、由(ゆ)。

また、カタカナも現在とは異なる使い方です。ハ、ミなど。

「お」と「あ」は「丶」があるかないかで見分けられます。

 ザンバラ髪の少年がこの図解の動きの役目を果たします。
一の図では、体の正中線が頭の上に描かれています。二の図の鼻の先にあるニョロンは不明。
ボタンの数が六つと五つで異なってます。
手のひらが正面を向いてます。現在では体側に向けます。



2020年2月19日水曜日

小学必携體操圖解 その7




 目次4

(読み)
九 側臥左右反轉
きゅう そくがさゆうはんてん

第五教
だいごきょう

一 飛揚
いち ひやう(とびあがり)

二 棹飛
に たうひ(さおとび)

三 縄飛
さん つなとび

四 不落離子
し ぶらりんこ


おわり


(大意)


(補足)
「飛揚」(ひよう)、「棹飛」(とうひ)です。
「不落離子」、この項目のふりがなをみると、「落」の部分が二文字のカナがふってあるのですがよくわかりません。(ぶらりんこ)はブランコのことです。

次回より内容にはいっていきます。

2020年2月18日火曜日

小学必携體操圖解 その6




 目次3

(読み)
八 前後投脚
はち ぜんごとうきゃく

九 左右ヽ
きゅう さゆうとうきゃく

十 両脚集立
じゅう りょうきゃくしうりう

十一 一躊一立
じゅういち いっそんいちりう

十二 同
じゅうに どう

十三 伸脚行歩
じゅうさん しんきゃくきょうほ

十四 髙膝駈脚ヽ
じゅうし かうしつくそくぎょうほ

十五 両足越杖
じゅうご りょうあしえつじょう

十六 背挻両臂前挟左右曲折
じゅうろく はいていりょうひぜんけふこうしん

第四教
だいよんきょう

一 雙脚直立半身前後左右曲折
いち せききゃくちょくりつはんしんぜんごさゆうきょくせつ

二 直立仰俯
に ちょくりつげいふ

三 同左右(傾)側
さん どうさゆうけいそく

四 同半身環囬
し どうはんしんかんかい

五 同前後曲折
ご どうぜんごきょくせつ

六 斧伐運動
ろく ふばつうんどう

七 鋸切ヽヽ
しち きょせつうんどう

八 仰臥半身起立
はち げうがはんしんきりつ


(大意)


(補足)
 漢字や読みの細かいところは、それぞれの項目のところで考えることにします。
目次の漢字がこのあとのそれぞれの項目と一致してないのです。

 たとえば、第四教の六、「谷」の上半分に「斤」の漢字を探したのですがありません。しかし、この項目のところには「斧」と記してあります。
また、「三 同左右?側」の?部分、ここでは「部」の「阝」が「欠」ですが、これもフォントがありませんでしたが、この項目部分では「傾」になってます。

 目次とそれに対応する見出しは一致しなければとおもうのですが、どうもそのようなことにこだわってないようです。


2020年2月17日月曜日

小学必携體操圖解 その5




 目次2

(読み)
八 両臂環囬
はち りょうひかんかい

九 両手左右投伸
きゅう りょうてさゆうとうしん

十 同前後投伸
じゅう どうぜんごとうしん

十一 同8字形囬轉
じゅういち どうはちじけいかいてん

十二 手指屈伸
じゅうに しゅしくっしん

十三 両手把腰
じゅうさん りょうてはよう

十四 両手握挻一前一後
じゅうし りょうしゅあくてういちぜんいちご

十五 両肩聳卸
じゅうご りょうけんしょうしゃ

十六 両拳左右衡
じゅうろく りょうけんさゆうしょう

十七 同後衡
じゅうしち どうこうしょう

第三教
だいさんきょう

一 雙脚向前屈伸
いち せききゃくきょうせんくっしん

二 同向後屈伸
に どうきょうごくっしん

三 雙脚環囬
さん せききゃくかんかい

四 同前方髙張
し どうぜんほうこうちょう

五 直立髙膝躊躇運動
ご ちょくりつこうしつちゅうちょうんどう

六 直立伸脚ヽヽヽヽ(躊躇運動)
ろく ちょくりつしんきゃくちゅうちょうんどう

七 後方曲脚ヽヽヽヽ(躊躇運動)
しち こうほうきょくきゃくちゅうちょうんどう


(大意)


(補足)
 名前だけから想像のつく運動もあれば、そうでないものもあります。
しかし漢字はもともと象形文字なので漢字一文字でその動きが内包されていて、便利ではあります。

「囬轉」は回転のこと。異体字に旧字。



2020年2月16日日曜日

小学必携體操圖解 その4




 目次1

(読み)
小學必携體操圖解
しょうがくひっけいたいそうずかい

目次
もくじ

第一教
だいいっきょう

一 姿制
いち しせい

二 頭首左右轉向
に とうしゅさゆうてんこう

三 頭首前後曲折
さん とうしゅぜんごきょくせつ

四 同左右曲折
し どうさゆうきょくせつ

五 雙手按頭支月勺呼吸
ご せきしゅあんとうしきょうこきゅう

第二教
だいにきょう

一 両臂直伸前方上下
いち りょうぴちょくしんぜんほうしょうか

二 同左右上下
に どうさゆうしょうか

三 伸臂開閉
さん しんひかいへい

四 曲臂上下挙衡
し きょくひしょうかけんしょう

五 両挙前衡
ご りょうけんぜんしょう

六 両挙交換?月勺
ろく りょうけんこうかんたてき

七 背後又手上下
しち はいごかうしゅしょうか


(大意)


(補足)
 不明な漢字がいくつかあります。
この目次にはフリガナがありませんが、本文にはありますのでそれを用いました。

「月」偏に「勺」、漢字が見つかりませんでした。読みが「きょう」となってますので「胸」と同意かもしれません。

「上下」、現在では「じょうげ」ですが、当時は「しょうか」。

「臂」(ひじ、ひ)。「八面六臂」の「臂」。

「両挙交換?月勺」、本文を読むと、両拳で交互に胸をうつという動作なのですが、
「た」と読む「土」の下に「ノ」のような漢字が見つかりません。

 漢字の読みはやはり難しい。



2020年2月15日土曜日

小学必携體操圖解 その3




 表紙3

(読み)
官許
かんきょ

明治七年十月四日
めいじななねんじゅうがつよっか


(大意)



(補足)
ハンコで押された漢字4文字?は「田邉?板」でしょうか。
田邉良作 著ですから、田邉版ということだとおもうのですが。わかりません。



2020年2月14日金曜日

小学必携體操圖解 その2




 表紙2

(読み)
田邉良作 著
たなべりょうさく ちょ

小學必携
しょうがくひっけい

體操圖解
たいそうずかい


ぜん


(大意)


(補足)
ここでは「学」が旧字の「學」になってます。

「図」は、くにがまえ囗の中が「口」+「面」です。わたしのPCにはフォントがありません。




2020年2月13日木曜日

小学必携體操圖解 その1




 表紙1

(読み)
東京府書籍館
とうきょうふしょせきかん

TOKIOFU LIBRARY


新門
しんもん

[ラベル]
大日本教育會書籍館
だいにほんきょういくかいしょせきかん

第三室
だいさんしつ

二凾
にかん

三架
さんか


ごう

一冊
いっさつ

小学必携
しょうがくひっけい

體操圖解
たいそうずかい


(大意)



(補足)
「大日本教育會書籍館」、1887(明治20)年に設立された大日本教育会書籍館(後に帝国教育会と改称)は日本初の児童図書室を設けた。

「学」が「體」も「圖」も旧字なのに「學」でないのが気になります。

 豆本はちょっと休んで、『小学必携體操圖解』を読み見ていきます。

最近、下記書籍を読みました。
クレットマン日記_若きフランス士官の見た明治初年の日本 東洋文庫898
平凡社 2019.12
Louis Kreitmann (ルイ クレットマン)著
松崎 碩子(まつざきせきこ)訳

 クレットマンの日記は当時の東京周辺の世相がわかってそれなりでしたが、
それよりも、解説と【P.354 幕末維新期の軍事改革とフランスの役割 保谷徹(東京大学史料編纂所)】がおもしろかった。

この中に次のような箇所が出てきます。
『P.375
 体操術は仏式調練の中に明確に位置づけられていた。1873年に国民徴兵制度ができると、日本人の身体を兵士の身体に変えていくために、フランス式の体操調練は重要な役割を果たしていくことになった。田辺は『新兵体術教練』を子ども向けに書き直し、1874(明治7)年、『小学必携体操図解』として刊行した。これを新政府が兵式体操として学校教育に持ち込んだため、フランス顧問団が導入したこの体操訓練は、現代に至るまで初等中等学校の体育教育に大きな影響を与えているのである。』

要は、明治期の富国強兵の徹底で、大人になってからは遅いので、子どもの頃より洋式の兵式教練を脳髄と体に染み込ませなければならないというための教科書です。

 約41回を予定しています。


2020年2月12日水曜日

豆本 浦島物がたり その17




 奥付

(読み)
御届明治十三年十二月十日
おとどけめいじじゅうさんねんじゅうにがつとおか

價壹錢五厘
かいっせんごりん

画工 竹内栄久
がこう たけうちえいきゅう

本所區亀沢町壱丁目廿一番地
ほんしょくかめさわまちいっちょうめにじゅういちばんち

出版人 宮田幸助
しゅっぱんにん みやたこうすけ


(大意)


(補足)
「竹内栄久」をネットで調べるといろいろ出てきます。
四世歌川国政の名をもつ画家。
嘉永元年(1848年)江戸日本橋生まれ、大正9年(1920年)没。
多数の子ども向け「草双紙」を書いた。

 わたしの父は大正3年生まれ、母は大正9年生まれです。父は竹内栄久と同時代を生きてますが草双紙を手にして読んだのかなぁ、聞いておけばよかった。

「價」(か)としましたが、(あたい)かも。
「本所區」、「所」は「町」ではありません。


裏表紙の柄は麻の葉を図案化したもの



 この当時、和綴じは手作業だったはずです。
部数が増えると、大変な作業だったろうとおもいます。


2020年2月11日火曜日

豆本 浦島物がたり その16




 P.12

(読み)
ごと起
ごとき

もののミ
もののみ

尓て奈尓も
にてなにも

奈したらうハ
なしたろうは

多ちまち志ら可゛
たちまちしらが

と奈りらう志゛んの
となりろうじ んの

こと
こと

とも奈りしとぞ
ともなりしとぞ

のちうら志満
のちうらしま

多゛い女う 志゛んと
だ いみょうじ んと

いふ女で多し
いうめでたし

くくく
めでたしめでたしめでたし


(大意)
ようなものだけしかなく他にはなにも入っていませんでした。
太郎はたちまち白髪になってしまい老人の姿になってもしまいました。
のちに(長寿をめでて)浦島大明神と呼ばれました。めでたし、
めでたし、めでたし、めでたし。


(補足)
 最後の頁は赤や明るい色はなく地味ではありますが、絵は丁寧に引き締まって描かれています。
太郎の表情もよいですが、この頁の手のひらで驚きようがよく表現されています。
中盤の絵がどことなく雑でしたが、最後のこの頁でしっかりとまとめました。

 文章は、はっきりと摺られていて全文がスラスラと読めます。
この頁以前の補足で記したことに注意すれば、難しいところはありません。


2020年2月10日月曜日

豆本 浦島物がたり その15




 P.11

(読み)
●このうら尓
 このうらに

春まひ
すまい

さんぜん
さんぜん

ねん
ねん




よハひてたるを
よわいてたるを

多満て者゛この奈可
たまてばこのなか

をミ多くおもひし由へ
をみたきおもいしゆえ

ふ多をくりミれハ奈尓
ふたをくりみればなに

も奈したゞ
もなしただ

けむりの
けむりの


(大意)
(太郎は)この浦に住みました。
(あるとき)三千年の齢(よわい)を経ている(と言われている)
玉手箱の中を見てみたいと思い
蓋を開けてみれば、何も入ってなく
ただ煙の


(補足)
 背景が砂浜の色だからだけでなく、この部分の摺りは明確に読むことができます。

「よハひてたるを」、どのように現代文になおすか、難しいところです。「よハひ」は「齢」なので、単純に(三千年の齢を経ている)としました。

「多満て者゛こ」、変体仮名で書かれると、何かしらの力が入っているような気がしてきます。

「ふ多をくりミれハ奈尓」、(蓋を繰り見れば)でしょうか。綱や糸などを巻き取る、紙や布などを順にめくる。現在ではあまり用いないかもしれません。「尓」が行末でつぶれて難しい、文章をベタに書いているのですから、単純に次の行頭にもっていけばとおもうのですが。

「も奈したゞ」、変体仮名ではない「た」です。


 P10P11見開きです。



 畑の手入れをしている人物、あまりの手抜きに笑えます。
空の赤(明治赤絵)、海の青は両頁同じですが、どうして砂浜の色だけがことなるのでしょう。
300年の経過を示すため?
なにか訳があるとおもうのですが、おもいつきません。

2020年2月9日日曜日

豆本 浦島物がたり その14




 P.11

(読み)
尓たつね
にたずね

とへバさん
とえばさん

びやくねんを
びゃくねんを

春ぎし
すぎし

こと奈れバ
ことなれば

おもハ春゛
おもわず

せんきゆ
せんきょう

のこ
のこ

とぶ
とぶ

きを
きを

よろ
よろ

こひ
こび

それより●
それより


(大意)
に尋ねたところ
三百年が過ぎていたことがわかりました。
浦島太郎はおもわず、乙姫と過ごした仙境での幸せな生活を思い出し喜び懐かしみました。
その後、


(補足)
この部分は背景が暗い赤で、文字が読みづらい。

「尓たつね」、「尓」がよくわかりません。「た」が平仮名になっていて珍しい。「ね」は3行目に「びやくねんを」にある「ね」とまったく異なります。書き間違えだとしても何の字なのでしょう。

「せんきゆ」「のこ」「とぶ」「きを」「よろ」「こひ」、一行二文字が続くとどこが切れ目かわからなくなります。(仙境の寿を喜び)。仙境(せんきょう)は、仙人の住む土地、俗界を離れた清浄な土地。

 乙姫と仙境での生活は3年間でしたが、故郷に戻ってみると300年!
光速の乗り物にのっていると、時間の進み方が遅くなりますが、それにしても100倍とは。
亀の泳ぎが光速で龍宮城では時の経つのが遅いのですね。

 背景は銭湯の壁絵みたい。
村の人の身なりは整っていて、応対も親切そうです。
顔や右腕部分の白抜きがずれてしまってます。左手があっちですよと指さしてますがそこも青色がかぶってしまってます。

 豆本だからと手抜きではないでしょうが、色刷りがどこか大雑把です。


2020年2月8日土曜日

豆本 浦島物がたり その13




 P.10

(読み)
うら志満ハ
うらしまは

ミとせ
みとせ

あと
あと




わ可
わが

うち
うち

くさ起おい
くさきおい

志げりま
しげりま

多ハ志る
たはしる

ひとも
ひとも

つい尓
ついに

いぬ
いぬ

由へふしん尓
ゆえひしんに

おもいと
おもいと

ころの人
ころのひと


(大意)
浦島太郎は三年後の我が家のはずなのに
草木が生い茂り、また、知る人もとうとう見つけることはできませんでした。
どうしたことかと不審に思い、土地の人に


(補足)
「わが」「うち」、(我が家)。「わ」は何度も出てきてますが、やはりわかりにくい。
「由へふしん尓」、「ふ」が「み」に見えてしまいますし、次の「し」も小さくてわかりずらい。

 太郎、あわてて帰国したわけでもないのに、わらじも履かず白足袋です。


2020年2月7日金曜日

豆本 浦島物がたり その12




 P.10

(読み)
む由へ
むゆえ

おとひめも
おとひめも

ぜひ奈く多満
ぜひなくたま

て者゛こを
てば こを

やりわ可れを
やりわかれを

つけ可尓
つけかに

おくり
おくい

者゛んしうへ
ば んしゅうへ

可へし
かえし

けれ者゛
ければ


(大意)
乙姫はしかたなく玉手箱をやって別れることにしました。
(来たときと同じように)亀に送られて播州へ帰ったところ


(補足)
「やりわ可れを」、「や」が「ゆ」に見えますが、変体仮名「也」です。またここで切れます。
「わ」がやはりわかりにく。

「つけ可尓」「おくり」、「尓」は「め」の間違いだと思うのですが、もしかしたら帰りは「蟹」の背中に乗って送られたのかもしれません。

 玉手箱を小脇に抱えて、久しぶりの故郷に帰り、うれしそうな太郎です。
ちゃんと釣り竿も持ち帰りました。腰蓑は忘れてきたようです。

 背景は漁師町の浜の風景、網が干してあり、沖には白帆が数隻。


2020年2月6日木曜日

豆本 浦島物がたり その11




 P.9

(読み)
まい
まい

可んらく
かんらく

をもよふ
をもよう

つい
つい

尓●


●おとひめ▲
  おとひめ

▲のむこと奈る
 のむことなる

さんねん女尓わ可゛
さんねんめにわが

こきゆうのこいしく奈り
こきょうのこいしくなり

し満へ可へらんことをのぞ(むゆへ)
しまへかえらんことをのぞ(むゆへ)



(大意)
舞い、歓楽のもてなしをしました。
そしてついに乙姫の婿となりました。
(しかし)3年目に我が故郷が恋しくなり
島へ帰ることを望んだので


(補足)
「をもよふ」、「よ」は変体仮名「与」?
「さんねん女尓わ可゛」、「わ」がこれ一文字だったら読むのは無理です。

 いやぁ、宴会真っ盛り、タコはやはり鉢巻が基本だったのがわかり嬉しいです。それに扇も8枚あってフル回転。
三味線を弾いているのはP6に出てきた赤い服の家来に似ています。ナマズに見えますけどフグかな?

P8P9見開きです。



 赤を多用してますが、寂しい赤です。頁をまたいでいる扇子、色を忘れてます。
鯛の活き造りののっているお膳の他のお料理にも賑やかな色がほしいところでした。



2020年2月5日水曜日

豆本 浦島物がたり その10




 P.8

(読み)
むくひ尓
むくいに

この多ひ奴しを
このたびぬしを

た春けつれこと
たすけつれこと

いふさけさ可奈
いうさけさかな

だい可い
だいかい

のちん
のちん

ミを
みを

つくし
つくし

またハ
または

あ満多の
あまたの

さ可奈
さかな

多ちきやく
たちきゃく

をそゝりし
をそそりし

おどり
おどり


(大意)
お礼にこのたびあなたを助けて連れて来たのですと言いました。
酒肴に大海の珍味を尽くし
またはたくさんの魚たちがお客の心が浮き立つような踊りを


(補足)
 大宴会です。
太郎は着物はそのままで袴は宴会用に着替えたようです。
浦島太郎は漁師だったはずですが、宴会で正装してお侍さんのよう。
乙姫は、海藻のカジメのフリルをまとってます。

 鯛の活き造り、箸が何本も壺に入れられてます。
その手前の魚の頭は家来でしょう。
「酒肴大海の珍味を尽くし」とありますので、料理されてしまう家来もたくさんいたに違いありません。

「むくひ尓」、「く」の最後が左下に流れてます。次の文字につなげるため?
「この多ひ奴しを」、(此の度、主を)とすれば理解できますが、初見では悩みます。
「いふさけさ可奈」、「いふ」で切れます。前後を読みながら読み進めないと、どこで切るか難しい。
「だい可い」、「い」を「ハ」と間違えそう。「大海の」としてくれればすぐにわかるんですけど。
「ま多ハ」、この「ハ」なんて、先程の「い」にそっくりです。


「多ちきやく」、かすれていてよく見えませんが、拡大してジッとみても?


2020年2月4日火曜日

豆本 浦島物がたり その9




 P.7

(読み)
連いを奈し
れいをなし

王がけん
わがけん

ぞくの
ぞくの

可めを●
かめを

●いつそや
 いつぞや

た春け
たすけ

多満ひ
たまい





(大意)
太郎に礼を述べ
わたしの家来の亀をいつぞや助けてくれた


(補足)
「連いを奈し」、「れ」のところがかすれていてよくわかりません。変体仮名「礼」かも?
「王がけん」、同じく「わ」が不明瞭。

「た春け」「多満ひ」、平仮名の「た」、変体仮名の「多」の使い分けがやはりわかりません。
ここの「ひ」は変体仮名「比」としてもよいかも。

 乙姫の部屋ですが、どこか雑然としてます。
姫の頭の飾り付けがかすれていてよく見えませんが、しっかりみてみるとやはり丁寧に描いているとは言えません。着ているものも海藻のカジメのような色、まぁ表情が笑顔で穏やかのが救い。

 下部もちとひどい。
右側は河童のような頭。ここは海の中だから河童はいないはずなんだけど。
その左側、赤線で頭部の輪郭線を描いてますが、魚?。

P6P7見開き。



 背景の海は大荒れです。
桃太郎のひきしまった表情がこの見開きではポイントのようです。


2020年2月3日月曜日

豆本 浦島物がたり その8




 P.6

(読み)
らうかく
ろうかく

たらうハ
たろうは

めづらしく
めずらしく

おもひ
おもい

その
その

うち●
うち

●多可き
  たかき

ところの
ところの

ミ春をあげ
みすをあげ

おとひ女
おとひめ

い春尓
いすに

かゝり
かかり


(大意)
楼閣があり、
太郎は珍しくおもいました。
そのうち、高いところの御簾(みす)があがり
乙姫が椅子に寄りかかって


(補足)
 太郎が正装をして乙姫様に拝謁しているところ、右の袖の紋に白を忘れてます。
裃(かみしも)袴(はかま)の描写が直線でまとめられてますが、絵ではなくとも実際の衣装が直線的であることに気付かされます。
表情がキリッとひきしまり月代(さかやき)がうす青く剃りたてホヤホヤなのでしょう。

 右側のカーテンみたいなのが御簾(みす)なのでしょうが、どうみても海外から入ってきたばかりのカーテンです。うーん、10歩ゆずって舞台の緞帳?

 正座でかしこまっている家来はナマズみたいですが、なんでしょう?


「たらうハ」、「た」が変体仮名「多」ではありません。P4のでは「うらしま多らう」でした。
「多可き」、(たりき)では意味がおかしいので、(たかき)。変体仮名「可」は「り」や「う」ににてます。
「ミ春をあげ」「い春尓」、「す」の変体仮名「春」。「す」+「て」のような感じ。

「おもひ」「おとひ女」「ミ春をあげ」、「お」と「あ」の違いはおおざっぱに、右側に「丶」があるかないかだけ。


2020年2月2日日曜日

豆本 浦島物がたり その7




 P.5

(読み)
ときうち
ときうち

よりひこくの
よりひこくの

さ可奈あん奈いを
さかなあんないを

奈しおくでんへゆく
なしおくでんへゆく

そのけつこうさんごじ由きゝのたぐいびをつくせし
そのけっこうさんごじゅきぎのたぐいびをつくせし



(大意)
このとき、この中からある魚が案内に出てきて
奥殿(おくでん)へ連れて行かれました。
その建物の構えは、珊瑚樹や木々の類、また美を尽くした


(補足)
「うちよりひこくのさ可奈」、(内より此国の魚)。「此国」ははじめての言葉。この国、ここの国。変体仮名「可」が右隣行の「り」にそっくり、「う」にも似ていて、読み間違いに注意。

「けつこう」、(結構)なのですが、現代で使われる「すばらしい、満足してる様、それ以上必要としない様など」の意味ではなく「構造物などの構造、組み立て、構え」の意です。
「さんごじ由きゝ」、「じゆ」だけだと、読めません。


 P4P5見開き



 竜宮城の奥殿に案内されているというより、どこか怪しい海底妖怪殿みたいな感じです。
亀の左手左足?は色つけ忘れ。
また亀の甲羅うしろのいびつなものは、何なのかと考えたのですが、どうやら珊瑚の赤色を塗り忘れたみたいです。
奥殿への途中の怪しい廊下なのかもしれませんが、少々雑な感は否めません。


2020年2月1日土曜日

豆本 浦島物がたり その6




 P.5

(読み)
こうらの
こうらの

うへ尓のせ
うえにのせ

里う ぐう
りゅうぐう

ぜ うへつれ由く
じょうへつれゆく

あ満多の
あまたの

さ可奈多ち
さかなたち

む可ひ尓
むかいに

いづるこの
いずるこの


(大意)
甲羅の上に乗せて
竜宮城へ連れてゆくました。
たくさんの魚たちが迎えに出ていました。
このとき


(補足)
 浦島太郎、亀の背中に乗って、竜宮城へやってきました。
子どもの頃の絵本では、龍宮城や迎えに出ている魚たちは、それはそれは賑やか大小色とりどりで、竜宮城の建物もきらびやかだったようにおもいます。
でもこの豆本ではとても地味。

「里うぐう」「ぜうへつれ由く」、(りゅうぐうじょうへつれてゆく)。
「さ可奈多ち」、ここの変体仮名「奈」はひらがなの「な」に近いかも。

 この頁の文章、とてもキレがよく読みやすい。
絵の線も同様で、しっかりして色ズレもそれほど目立ちません。

 太郎はこのようなときも釣り竿も腰蓑(こしみの)も手放しません。
足はあきらかに手抜き。

 大きな亀の裏側が正面を向いてます。
書き手も困ってそうなのがありありで、なんかわけのわからない生き物になってます。
でも、きっと亀。