P.8
(読み)
むくひ尓
むくいに
この多ひ奴しを
このたびぬしを
た春けつれこと
たすけつれこと
いふさけさ可奈
いうさけさかな
だい可い
だいかい
のちん
のちん
ミを
みを
つくし
つくし
またハ
または
あ満多の
あまたの
さ可奈
さかな
多ちきやく
たちきゃく
をそゝりし
をそそりし
おどり
おどり
(大意)
お礼にこのたびあなたを助けて連れて来たのですと言いました。
酒肴に大海の珍味を尽くし
またはたくさんの魚たちがお客の心が浮き立つような踊りを
(補足)
大宴会です。
太郎は着物はそのままで袴は宴会用に着替えたようです。
浦島太郎は漁師だったはずですが、宴会で正装してお侍さんのよう。
乙姫は、海藻のカジメのフリルをまとってます。
鯛の活き造り、箸が何本も壺に入れられてます。
その手前の魚の頭は家来でしょう。
「酒肴大海の珍味を尽くし」とありますので、料理されてしまう家来もたくさんいたに違いありません。
「むくひ尓」、「く」の最後が左下に流れてます。次の文字につなげるため?
「この多ひ奴しを」、(此の度、主を)とすれば理解できますが、初見では悩みます。
「いふさけさ可奈」、「いふ」で切れます。前後を読みながら読み進めないと、どこで切るか難しい。
「だい可い」、「い」を「ハ」と間違えそう。「大海の」としてくれればすぐにわかるんですけど。
「ま多ハ」、この「ハ」なんて、先程の「い」にそっくりです。
「多ちきやく」、かすれていてよく見えませんが、拡大してジッとみても?
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