2020年2月2日日曜日

豆本 浦島物がたり その7




 P.5

(読み)
ときうち
ときうち

よりひこくの
よりひこくの

さ可奈あん奈いを
さかなあんないを

奈しおくでんへゆく
なしおくでんへゆく

そのけつこうさんごじ由きゝのたぐいびをつくせし
そのけっこうさんごじゅきぎのたぐいびをつくせし



(大意)
このとき、この中からある魚が案内に出てきて
奥殿(おくでん)へ連れて行かれました。
その建物の構えは、珊瑚樹や木々の類、また美を尽くした


(補足)
「うちよりひこくのさ可奈」、(内より此国の魚)。「此国」ははじめての言葉。この国、ここの国。変体仮名「可」が右隣行の「り」にそっくり、「う」にも似ていて、読み間違いに注意。

「けつこう」、(結構)なのですが、現代で使われる「すばらしい、満足してる様、それ以上必要としない様など」の意味ではなく「構造物などの構造、組み立て、構え」の意です。
「さんごじ由きゝ」、「じゆ」だけだと、読めません。


 P4P5見開き



 竜宮城の奥殿に案内されているというより、どこか怪しい海底妖怪殿みたいな感じです。
亀の左手左足?は色つけ忘れ。
また亀の甲羅うしろのいびつなものは、何なのかと考えたのですが、どうやら珊瑚の赤色を塗り忘れたみたいです。
奥殿への途中の怪しい廊下なのかもしれませんが、少々雑な感は否めません。


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