P26 国文学研究資料館蔵
(読み)
「うれしや\/
うれしやうれしや
お連もことし
おれもことし
八 十 八 尓奈る可゛
はちじゅうはちになるが
金 能つる毛だい
かねのつるもだい
ぶんのび可゛ミへる
ぶんのびが みえる
奈毛ことの本可
なもことのほか
多可くな川ててん
たかくなっててん
じやうへつきぬけそふ多゛
じょうへつきぬけそうだ
しそんも多゛いぶん者びこ川多ハへ
しそんもだ いぶんはびこったわへ
奈る本どいのち可゛もの多゛ね多゛ぞ
なるほどいのちが ものだ ねだ ぞ
(大意)
「うれしやうれしや、おれも今年八十八になるが、金のつるもずいぶんと伸びてきたようだ。名もことのほか高く伸びて、天井へ突き抜けそうだ。子孫もずいぶん伸びて広がったな。なるほど、やはり命が物種だぞ。
(補足)
「お連も」、ここの変体仮名「連」がおもしろいかたち。
「八十八」、米寿でめでたいからこの歳にしたようです。
「だいぶん」、みごとな平仮名「た」。
この絵そのままを時代をひとっ飛びさせて、現代のどこかの庭にもってきてもなんの違和感もありません。昔も今も命はものだね也。
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