2024年5月14日火曜日

延命長尺御誂染長壽小紋 その48

P19 国文学研究資料館蔵

(読み)

[命  可゛ちゞむ]

 いのちが ちぢむ


命  のせん多くも志春

いのちのせんたくもしす


ぐせバお本ミそ可尓

ぐせばおおみそかに


かけとり可゛やろう能

かけとりが やろうの


とう可゛んぶ年可五百

とうが んぶねかごひゃく


ら可んのげんぞく志

らかんのげんぞくし


多やうにつめ可けせ川

たようにつめかけせっ


かくひき能者゛し多

かくひきのば した


命  をい川と起尓ちゞ

いのちをいっときにちぢ


める

める

(大意)

[命がちぢむ]

 命の洗濯もしすぎてしまうと、大晦日の掛取りが、野郎の冬瓜船か五百羅漢が還俗したようにして詰めかけ、せっかく引き延ばした命をいっぺんに縮めてしまう。

(補足)

「やろう能とう可゛んぶ年可五百ら可んのげんぞく志多やうに」、掛取りたちのハゲ頭(といっても、ちょんまげの月代)を、船の上に積み上げられた冬瓜や五百羅漢の表情にたとえている。ここでは八人の冬瓜が集まってます。それぞれの表情も京伝工夫して変化させています。

 掛取りたちが持ってきた提灯の絵文字を右から読むと、「おごつ(た)」「むくい(手゛)」とつづき、最後はさてなんでしょうか?

 

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