2021年4月19日月曜日

豆本 開化地獄論後編 その9

P6P7

(読み)P7前半

もの可

ものか


「奈尓を

 なにを


こしやく奈

こしゃくな


「ゑゝめん

 えぇめん


どう奈と

どうなと


ぶちあつて▲

ぶちあって


▲いる

 いる


とこ

とこ


ろへ

ろへ


むこふ●

むこう


(大意)

(渡してなる)ものか

「なにお〜こしゃくな」

「えぇ面倒な」と

殴り合っているところへ

向かいの(店の)


(補足)

「も」、この「も」の字は「五」のくずし字と同じような筆順。

「や」、筆順が一筆書きのようになっています。

「ぶちあって」、「ぶ」が少し見にくいですが、「むこふ」の「ふ」と同じです。

 仲裁に来た丁稚の後ろで、両腕を懐手にして、背筋から両脚までピンとを伸ばし、見えをきっている立ち姿は定番です。この姿好きです。小僧の髪の毛を拡大してみると荒くはありますけど、きちんと描いているのがわかります。

 

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