2021年4月1日木曜日

豆本 開化地獄論前編 その4

P3

P2P3

(読み)

そのことを

そのことを


きゝ志ようつ可の者゛ゝア尓

ききしょうつかのば ばあに


む可い「のう者゛ゝアどん

むかい「のうば ばあどん


子 供のくせ尓奈まいき奈

こどものくせになまいきな


ことをゆうもの可奈おれ可゛

ことをゆうものかなおれが


おどろ可せてやる可ら

おどろかせてやるから


(大意)

そのことを聞き

三途川(そうずがわ)のばばあに向かい

「のう、ばばあどん

子供のくせに生意気な

ことを言うものだ。俺が

驚かせてやるから


(補足)

「志ようつ可」(しようつか)、調べても出てきませんでした。三途の川で調べると「そうづがわ」(さうづがわ)とあり漢字では「葬頭川」でした。また「そうず」は「さんず」の転ともありました。

「う」、「ろ」、変体仮名「可」の区別がやっかいです。昔の人はパット見でわかったのだろうかと疑問です。

「も」は2通りの書き順があります。終わりから2行目の「も」は、「し」のあとに左上に横切ってから右上に向きを変えて「し」の出だしあたりでクルッとやや右下に流れます。

 ともになで肩の後ろ姿のご婦人、右側は日本髪で江戸時代のまま、左側は髪を切って開化の趣。銅鑼(どら)ならして何を唱えているのか?そのうしろには大きなお賽銭箱。現在まできっと千年以上かもっと変わってない風景のはずです。


 

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