2021年4月26日月曜日

豆本 開化地獄論後編 その16

P12

(読み)

こゝ可゛

ここが


かい可の小児の

かいかのしょうにの


め者゛へ

まば え


がく志゛ゆつの者んも

がくじゅ つのはんも


奈春ハ皇 こくのさ可へ

なすはこうこくのさかえ


志も者゛んミん尓い多るまで

しもば んみんにいたるまで


ミ奈万 ざいを祝  し个る

みなばんざいをしゅくしける


めで多し\/\/

めでたしめでたしめでたし


幾飛亭画

いくひていが

(大意)

このように開化の芽生えが子どもにまでおよび

学術の繁茂で皇国が栄えるだろう。

万民下々に至るまで皆万歳で祝す。

めでたしめでたしめでたし

(補足)

 杖をつき脇に本をかかえ、柵の向こうの窓から聞こえてくる子どもたちと大王や鬼たちの会話に耳を傾けるは開化に希望をみる老学者か。背広のような将校服のような妙な上着です。

建物は石積みで柵はきっと鉄柵でしょう。これも開化のひとつのあらわれ?

文章の出だし「こゝ可゛」の「こ」のあとがわかりずらい。

「がく志゛ゆつの者んも」、きれいな「か」です。「も」は丸っこくって悩みます。


「幕末明治の豆本 加藤康子著」では「幾歳斎画」となっていますが「幾飛亭」だろうとおもいます。

小林英次郎です。かちかち山見返しの幾飛亭と同じです。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿