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(読み)
わ多し可゛
わたしが
あると起
あるとき
学 校 の
がっこうの
きやうし
きょうし
さん尓
さんに
きゝ
きき
まし多可゛
ましたが
地ごくとハ
じごくとは
世界 尓奈き
せかいになき
もの奈り
ものなり
其 身尓くるしミを
そのみにくるしみを
うくる者 をぢごくの
うくるものをじごくの
くるしミといゝ
くるしみといい
(大意)
わたしがあるときに
学校の教師さんに
ききましたが、
地獄とは世界にはないものです。
人のその身に苦しみを受けている者を
地獄の苦しみといい、
(補足)
読みづらいところはなさそうです。
しかめっつらで子どもの話に耳を傾けている閻魔様、恐れる素振りが微塵も感じられず、大王にからだを傾けながら学んだばかりのことを語る子どもの姿。二者の視線は空中で火花をちらしています。閻魔様の背後には立派な浄玻璃の鏡があります。襖の廻り縁や部屋の柱や敷居には朱塗りできっと漆でしょうか、さすがに大王の部屋、立派であります。頭に巻いている鉢巻に「王」の飾りがなかったら五月人形にならんで飾る、鍾馗様になってしまいます。
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