P8P9
(読み)P9上段
多とう可゛
たとうが
よくおきゝ
よくおきき
わ多し奈んぞハ
わたしなんぞは
学 校 へ由可
がっこうへゆか
奈いから
ないから
むづ可しい事 ハ
むずかしいことは
志ら奈い可゛
しらないが
年 尓二どの
ねんににどの
おさい日 尓ハやどいりを
おさいじつにはやどいりを
春るのハ地ごくの
するのはじごくの
可まのふ多可゛あくとて
かまのふたが あくとて
あそぶのハゑんま
あそぶのはえんま
さんのあるお可げ
さんのあるおかげ
おまへさん多゛とて
おまえさんだ とて
(大意)
(お腹も)立ちましょうが
よくおききくださいな。
わたしなんぞは
学校へ行かないから
難しいことは知りませんが
年に2度の祭日に宿入りするのは
地獄の釜の蓋が開いたとしても
遊ぶことができるのは
閻魔さんがいるおかげですよ。
おまえさんだって
(補足)
「奈いから」、平仮名「か」はたまにつかわれます。
「事」が変体仮名「奈」や平仮名「る」にみえます。
「可ま」、「うま」ではありません。変体仮名「可」は「う」とほとんど同じで、大小様々。
割って入った丁稚を中心に三人の視線は一直線に並びます。丁稚の右袖がやけにでかいです。
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