2025年3月3日月曜日

江漢西遊日記三 その5

P6 東京国立博物館蔵

(読み)

多る様 なるおも武く(キ)尓て他国 ニなし山

たるようなるおもむく き にてたこくになしさん


上  よりハ眼 下尓流 レを能そミ瀬田能橋 ヨリ

じょうよりはがんかにながれをのぞみせたのはしより


湖 水を隔タて比良(ヒラ)ノ山 亦 三上 山 左  ノ方

こすいをへだて   ひら のやままたみかみさんひだりのほう


ハ唐 崎 の方 を見ル時 尓ハ 月 十  五日 ノ夜

はからさきのほうをみるときにはちがつじゅうごにちのよる


なり夫 より旅 館 ニ返 リて酒 を呑ミし尓

なりそれよりりょかんにかえりてさけをのみしに


十  六 娘  出てシヤクを取 其 娘  ニ色 々 者なし

じゅうろくむすめでてしゃくをとるそのむすめにいろいろはなし


などしける尓一 向 尓笑ラ王春゛之 ハ東 方 能人

などしけるにいっこうにわらわず これはとうほうのひと


此 地と言 語異トなる故 なり爰 ハ江 州  なれ

このちとことばことなるゆえなりここはこうしゅうなれ


と京  尓ちかし故 ニ京  能ことバと同 し肴(サカナ)ウゴヒ

どきょうにちかしゆえにきょうのことばとおなじ  さかな うごい


亦 ハスト云 魚  皆 湖中  能毛能なり全  く道

またはすというさかなみなこちゅうのものなりまったくどう(ちゅう)

(大意)

(補足)

「比良」「三上山」「唐崎」、 

 石山寺を軸にして、11時の方向を伸ばした先が唐崎、14時方向に三上山(近江富士)、比良は唐崎の西側の山系。

「ハス」、「くへ」の字の口と体長約30センチの銀色の体、もともとは、琵琶湖と福井県三方湖だけで生息、コイ科には珍しい魚食性。

 山下旅館をネットで探すも、No Hit。

 

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