2025年3月5日水曜日

江漢西遊日記三 その7

P8 東京国立博物館蔵

(読み)

大 塚 と云 在 所 ヘ出ツ爰 ハ追 分 より能伏 見

おおつかというざいしょへいづここはおいわけよりのふしみ


往 来 なり然 レとも往 来 能人 もなく至

おうらいなりしかれどもおうらいのひともなくいたっ


て淋(サミ)しき通 リなり夫 より三 里程 行キて

て  さみ しきとおりなりそれよりさんりほどゆきて


山 を越へ田畑 を通  て漸  く墨 染 と云 処  へ

やまをこえたはたをとおりてようやくくろぞめというところへ


出多り即  チ伏 見なり墨 染 桜  なと云 木

でたりすなわちふしみなりくろぞめざくらなどいうき


ありて左  ノ方 尓スタレを下 シお山 出て往 来 ノ

ありてひだりのほうにすだれをおろしおやまでておうらいの


人 をと免る也 爰 より行 当 リて左  尓行ケハ

ひとをとめるなりここよりゆきあたりてひだりにいけば


即  チ伏 見京  町 也 爰 尓日野中 井能店 アリ

すなわちふしみきょうまちなりここにひのなかいのみせあり


尋  て爰 ニ至 ル尓手代 六 右衛門 と云 者 ありて

たずねてここにいたるにてだいろくうえもんというものありて


此 者 案内 して八百屋佐右衛門 舟 宿 ノ舟 にのる

このものあないしてやおやさうえもんふなやどのふねにのる

(大意)

(補足)

 前日その6と同じ地図ですが、再掲。

 現在の地図と比較しても、それほど変化してないのがわかります。 

 逢坂・音羽山・追分・黒染寺などが確認できます。

 険しい山道を抜けて、伏見からは舟にのる江漢さん、かなりホッとしているはずです。

 

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