P5 東京国立博物館蔵
(読み)
さかりなり又 二里程 行 て水 口 へ出ツ往 来
さかりなりまたにりほどゆきてみずぐちへいずおうらい
なり河 アリ渡 レハ石 部なり爰 ニて昼 喰
なりかわありわたればいしべなりここにてちゅうじき
を春る町 能者づれ尓関 道 ありて札 を立て
をするまちのはずれにかんどうありてふだをたて
此 路 旅 人 通 ルべから春゛とあれと皆 人 通 ル
このみちたびびととおるべからず とあれどみなひととおる
故 尓我 も此 路 を行ク尓草 津尓至 ル爰
ゆえにわれもこのみちをゆくにくさつにいたるここ
より石 山 寺 能山 下 旅 館 尓泊 ル月漸(ヨウヤク)
よりいしやまでらのやましたりょかんにとまるつき ようやく
照 し前 ハ湖水 能流 レ向 フ瀬田能橋 を
てらしまえはこすいのながれむこうせたのはしを
能そ武景 妙 也 旅 館 より少 シ行 ハ石 山
のぞむけいたえなりりょかんよりすこしゆけばいしやま
寺 なり門 を入 て石 階 を登 りさて此
でらなりもんをいりていしだんをのぼりさてこの
石 ハ誠 尓奇妙 なる石 なり造 り物 ニし
いしはまことにきみょうなるいしなりつくりものにし
(大意)
略
(補足)
「水口」「石部」、日野大窪町を出立して水口まで、地図を見ても山路。
なるほど石部宿の手前に川があります。「関道」、間道。
「草津」、「石山寺」、石山寺は瀬田の唐橋のもうちょっと南側、川の左岸にあります。
「西遊旅譚二」の8月15日の部分です。
上段は「石山より瀬田乃橋を望」とあり、草津ノ宿が橋の左にありますけど、これは間違い。
下段は「瀬田の橋上より膳所乃城を望」とあります。上の地図でも膳所のところに青い瓦屋根の画が目立ちます。
わたしも何度か石山寺・瀬田の唐橋近辺を訪れたことがあります。佳きところであります。
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