2022年5月14日土曜日

舌切雀 その20

P12前半 国立国会図書館蔵

(読み)

それよりぢゞいおやこハ

それよりじじいおやこは


つゞらをせおひ可へりて

つづらをせおいかえりて


何 をいれ多る可と飛らい

なにをいれたりかとひらい


てミれバきん\゛/ハ

てみればきんぎ んは


もちろん

もちろん


可くれミの

かくれみの


可くれ可゛さ

かくれが さ


うちで

うちで


のこ

のこ


づち

づち


(大意)

それからじじい親子は

つづらを背負って帰りました。

何が入っているのかとひらい

てみると金銀は

もちろん

隠れ蓑(みの)、隠れ笠、打ち出の小槌


(補足)

「何を」、変体仮名「阿」(あ)と似ているのでまぎらわしい。おじいさんの後頭部に「阿」があります。

「飛らい」、変体仮名「飛」(ひ)をしらなくても、文章のながれから予想できます。

「隠れ蓑」「隠れ笠」は身につけたりかぶったりすると姿を隠すことができるすぐれもの。

「打ち出の小槌」は言わずとしれた、これもひとつ是非手元におきたいもの。重い葛籠を背負うのは大変だったでしょうから、これひとつでよかったような気もします。

 

2022年5月13日金曜日

舌切雀 その19

P11後半 国立国会図書館蔵

(読み)

「む春め

 むすめ


さいち う尓

さいちゅうに


奈つて

なって


きまぐれと奈ると申

きまぐれとなるともうし


ぢぐちハチト

じぐちはちと


さし??でごさり

さし??でござり


ま須可

ますか


(大意)

娘は

宴もたけなわになって

気まぐれになるからと申し

???


(補足)

最後の3行がよくわかりません。

「ぢぐち」は「地口」しかありません、語呂合わせの言葉のことです。

「さし」の次が読めません。ウ~ン、なんか落ち込んでしまいます・・・

 

2022年5月12日木曜日

舌切雀 その18

P11前半 国立国会図書館蔵

(読み)

「ごちそう尓辻 春ゞめ

 ごちそうにつじすずめ


おどりのせ うめいを

おどりのしょうめいを


ごらん尓いれます

ごらんにいれます


「ありやサ

 ありゃさ


こりやサ

こりゃさ


王多しで

わたしで


セ

せ


よい\/

よいよい



おいらでセよい\/

おいらでせよいよい


ありやサ

ありゃさ


よい\/

よいよい


(大意)

ごちそうに辻すずめ踊りの

ほんものをごらんにいれます。

「ありゃさ

こりゃさ

わたしで せ

よいよい

おいらで せ よいよい


(補足)

「せうめい」は「正銘(しょうめい)」ほんもの。。正真正銘のダイヤ。

表紙にも描かれていました。ここはスズメが踊っているのでお尻部分をよくみてみると、尾羽根があります。

 

2022年5月11日水曜日

舌切雀 その17

P10 国立国会図書館蔵

(読み)

せ うちき志゛ゞいおやこ尓つゞらふたつを

しょうじきじ じいおやこにつづらふたつを


い多゛しおもいつゞら可るいつゞらふ多つの

いだ しおもいつづらかるいつづらふたつの


うちいづれ尓てもおミやげ尓

うちいづれにておおみやげに


さし阿け多いといへバ

さしあげたいといえば


ぢゞいとしより尓ハ

じじいとしよりには


可るい

かるい


つゞら

つづら


可゛

が


よいとて

よいとて


もらい个る

もらいける


(大意)

正直親子に葛籠ふたつを

出して、重い葛籠と軽い葛籠ふたつの

うち、どちらでもおみやげに

差し上げたいというと

ジジイは年寄りには

軽い葛籠が

よいというので

それをもらいました。


(補足)

「せうちき」、「せ」が「セ」に見えます。平仮名だとはおもうのですが。

「可るいつゞら」、前後の文脈から読めましたが、「可る」がひとつで「る」にみえて、わかりずらい。

「うちいづれ尓ても」、「う」は変体仮名「可」にみえるし、「ち」は「ら」にみえて、悩みます。「尓て」、「て」の曲がり部分がかすれていて、読みづらい。

「いへバ」、「へ」には見えませんけど、流れから判断。

「ぢゞいとしより尓ハ」、「とし」がしばらくわかりませんでした。お恥ずかしい。「尓ハ」、「ハ」は確かですけど、「尓」は「尓」に見えないので、あてずっぽうです。

 爺さんと娘さんのすっかりくつろいでくだけた様が上手です。爺さんの表情が特にいいです。

 

2022年5月10日火曜日

舌切雀 その16

P9後半 国立国会図書館蔵

(読み)

●もとの

 もとの


ことく奈り

ごとくなり


个る由へ

けるゆえ


ぢゞいおや

じじいおや


こをちそう

こをちそう


春る

する


まこと尓

まことに


そまつ奈

そまつな


ぎで

ごで


ござり

ござり


ま須

ます


(大意)

もとのようになりましたので

じじい親子に

ごちそうをしました。


「まことに粗末な

もてなしでございました。


(補足)

「こと」の合字が二箇所あります。

上の娘スズメは右側の頁の爺さんの娘とお話に夢中です。それにしても真っ黒な葛籠(つづら)の立派なこと。手前では黒の羽織で一番格の高いもてなしです。

 

2022年5月9日月曜日

舌切雀 その15

P9前半 国立国会図書館蔵

(読み)

て何 と云

てなんという


ところ奈りと

ところなりと


とへハ可くれざとゝ

とえばかくれざとと


云 ところ尓て

いうところにて


候   奈りとて

そうろうなりとて


おくへ

おくへ


とも

とも


奈い

ない


可奈い

かない


のもの

のもの


が?い



さま\゛/と

さまざ まと


もて奈し

もてなし


个る尓

けるに


のりを

のりを


奈め

なめ


多る

たる


春ゞめも

すずめも


く春り尓て

くすりにて


志多も●

したも


(大意)

何(なん)というところなのかと

問うと、隠れ里であるとのことでした。

遠いところからよくいらっしゃました、

奥へご案内いたします。

家内のものが様々にもてなしくれました。

のりをなめたスズメも薬で舌も


(補足)

 わからないところが多すぎです。大意は文章全体の流れのようなものです。

まぁ読めるところから読んで先にすすめるというのが、経験的によさそうなので

そうするしかありません。ウ~ンそれにしても・・・

 5月12日記。わからないところを手直ししました。

 

2022年5月8日日曜日

舌切雀 その14

P8後半 国立国会図書館蔵

(読み)

ごあん奈いつ可

ごあんないつか


まつりませ うと

まつりましょうと


とも奈い个る

ともないける


由く本ど奈く

ゆくほどなく


春ゞめの

すずめの


春ミ可尓

すみかに


い多り

いたり


こゝハ

ここは


いづれの

いずれの


く尓ゝ

くにに


これハ\/

これはこれは


い可い

いかい


ごちそう

ごちそう


しや

じゃ


(大意)

ご案内つかまつりましょうと

おともをしてくれました。

ほどなくして

スズメの家につきました。

ここはどこの里ですかな。


「これはこれは

すごい

ごちそうじゃ


(補足)

「ごあん奈いつ可」、「こ」と「と」がにているのでやっかいです。いくつもでてきます。「い」と「つ」もにてます。

「く尓ゝ」、「く」の上は汚れのようです。

 娘さんはスズメの話に夢チュウで身を乗り出しています。その様がこれまた上手です。おじいさんや娘さんのの生き生きした描写に比べると、ごちそうの鯛やその台は筆先でちょっちょっと描いている感じ。