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(読み)
陸 中 國 養 蠶 之圖六
りくちゅうのくにようさんのずろく
蚕(カヒコ)の繭(マユ)をつくら須仕様 ハ諸 國 尓
かいこ の まゆ をつくらすしようはしょこくに
て違(タガ)ひあり當 國 尓てハ莚(ムシロ)の縁(ヘリ)
て たが いありとうごくにては むしろ の へり
を二寸 本ど折 立て中 尓力 竹 を
をにすんほどおりたてなかにちからだけを
角 ち可゛ひ尓結(ユヒ)付 藁(ワラ)三 四本 ツゝ
かどちが いに ゆい つけ わら さんしほんずつ
を三 角 尓折 之 を莚(ムシロ)の中 へ立 並 べ
をさんかくにおりこれを むしろ のなかへたてならべ
此 中 へ蟄(スガキ)し蚕 を者ら\/と配(クバ)り
このなかへ すがき しかいこをはらはらと くば り
入連暖(アタゝ)可奈る処 へあげ置 て繭 を
いれ あたた かなりところへあげおきてまゆを
つくらすこれをゑびらとも同 伏
つくらすこれをえびらともどうふく
ともいふ扨 最 初 の者き立 与り
ともいうさてさいしょのはきたてより
千 辛 万 苦して漸々(ヨウ\/)ま由つくる
せんしんばんくして ようよう まゆつくる
頃 尓至 り誤(アヤマ)て麁忽(ソコツ)でき奈バ今
ころにいたり あやま て そこつ できなばいま
迄 のつとめ忽(タチマ)ち水 の泡(アハ)と消(キ)へ莫(バク)
までのつとめ たちま ちみずの あわ と き え ばく
大(ダイ)の損毛(ソンモウ)尓至 る故 尓注意(チ ウイ)すべし
だい の そんもう にいたるゆえに ちゅうい すべし
(大意)
略
(補足)
「陸中」、『1868年(明治1)陸奥(むつ)国を分割して設置。岩手県の大部分と秋田県の一部にあたる』。
「蟄(スガキ)し」、『ちつ 【蟄】かくれる。ひそむ。とじこもる。「蟄居」「蟄虫」「蟄伏」「蟄竜(ちつりよう)」「啓蟄」』。「スガキ」のふりがながありますが、訓読みにはありません。
「ゑびらとも同伏とも」、藁蔟(わらまぶし)のこと。画の中で、藁を三角にしている畝状のもの。
赤ちゃんを背負っている若いお母さん、胸元はなんどもおっぱいをやっているのでひらいています。赤ちゃんはニコニコ顔で後ろを振り返り、子どもが🐱をみせてあやしています。旅人風のうしろには人力車に乗る洋傘をさす丁髷姿。ちょっとしたところに文明開化を入れるのが上手。
着物柄が薄色できれいです。右側の御婦人の日本髪をおおっている手ぬぐいにまで模様を入れています。下駄がひとつ裏返っているのは御愛嬌、土間から上がったり降りたりと忙しいのかな。


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