P84 「船橋市西図書館所蔵」「画像の無断ダウンロード禁止」
P84_1
(読み)
下 野國 養蠶(ヤウサン)圖三
しもつけのくに ようさん ずさん
蚕(カヒコ)の養(ヤシナ)ひ方 其 國 の寒暖(カンタン)尓
かいこ の やしな いかたそのくにの かんだん に
よりて大同小異(タイトウセ ウイ)ありと雖 ども
よりて だいどうしょうい ありといえども
先 一 枚 の種子(タネ)半 分 も生 ぜし
まずいちまいの たね はんぶんもしょうぜし
時 折敷(ヲシキ)へ入連𥸮(クハ)の葉(ハ)を細(コマ)
とき おしき へいれ くわ の は を こま
可尓きざミてあ多ふ之(コレ)を黒(クロ)
かにきざみてあたう これ を くろ
子(コ)といふ其 黒蚕(クロコ)𥸮 の葉尓取
こ というその くろこ くわのはにとり
あ可゛るを細(ホソ)き箸(ハシ)尓て挟(ハサ)ミ別(ヘツ)の
あが るを ほそ き はし にて はさ み べつ の
噐(ウツハ)尓配(クバ)り入ること凡 種 一 枚 の
うつわ に くば りいることおよそたねいちまいの
蚕 を三 尺 四方 位 尓薄(ウス)くちらし
かいこをさんじゃくしほうくらいに うす くちらし
二 日目よりハ羽 王けとて前 の如 く
ふつかめよりははねわけとてまえのごとく
日尓三 度ツゝ蚕下(コシカ)切 て養 ふ奈り
ひにさんどずつ こしか きりてやしなうなり
(大意)
略
(補足)
「下野國」、〔「しもつけの(下毛野)」の略〕① 旧国名の一。栃木県全域にあたる。野州(やしゆう)。
「一枚の種子(タネ)半分も生ぜし」、蚕卵紙で孵化するので一枚と云っている?
「𥸮」、桑ですけど、さがしたらフォントがありました。
「蚕下」、『こした【蚕下】カイコの糞(ふん)。蚕糞(さんふん)』。
詞書きの内容がそのまま画となっています。①とってきた桑の葉を②大きな桶のなかで庖丁で細かく切り③それを四角い箱、折敷の中のまだ小さい蚕に与えます④部屋では蚕棚で蚕を育て⑤食べ残した桑の葉や蚕の糞を箸で取り除きつつ別の噐に移しています。
働いているのは全員女性で、よく見ると眉を剃っている(既婚)御婦人と、まだ未婚で緑色っぽい蝶々の簪を挿して桃割れの娘さんがいます。
ちょうど詞書きの巻物にかくれてしまってますが、大きな桑の木があって、登ってとるためでしょう、はしごがかけられています。
全員がたすき掛け姿で、昔の人はこれを男女関係なくササッと手早くしたものです。子どものときにこれが手早くできれば大人の仲間入りになるとおもって何度も練習したものです。それを見ていたばあちゃんが大笑いしていたの思い出しました。


0 件のコメント:
コメントを投稿