P12前半 国立国会図書館蔵
(読み)
それよりぢゞいおやこハ
それよりじじいおやこは
つゞらをせおひ可へりて
つづらをせおいかえりて
何 をいれ多る可と飛らい
なにをいれたりかとひらい
てミれバきん\゛/ハ
てみればきんぎ んは
もちろん
もちろん
可くれミの
かくれみの
可くれ可゛さ
かくれが さ
うちで
うちで
のこ
のこ
づち
づち
(大意)
それからじじい親子は
つづらを背負って帰りました。
何が入っているのかとひらい
てみると金銀は
もちろん
隠れ蓑(みの)、隠れ笠、打ち出の小槌
(補足)
「何を」、変体仮名「阿」(あ)と似ているのでまぎらわしい。おじいさんの後頭部に「阿」があります。
「飛らい」、変体仮名「飛」(ひ)をしらなくても、文章のながれから予想できます。
「隠れ蓑」「隠れ笠」は身につけたりかぶったりすると姿を隠すことができるすぐれもの。
「打ち出の小槌」は言わずとしれた、これもひとつ是非手元におきたいもの。重い葛籠を背負うのは大変だったでしょうから、これひとつでよかったような気もします。
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