P19後半 国立国会図書館蔵
(読み)
「これ可らこゝろを
これからこころを
阿ら多めま須可ら
あらためますから
どふぞおめを
どうぞおめを
お可け下 さり
おかけくださり
まし
まし
者゛け
ば け
ものを
ものを
者じめて
はじめて
ミまし多いやもふ
みましたいやもう
お者奈し尓ハ奈り
おはなしにはなり
ません
ません
(大意)
「これから心を
改めますから
どうぞお目を
おかけくださりませ
化け物を初めて
見ました。
いやもう、
恐ろしくて
話すこともできません。
(補足)
会話の話し言葉は昔も今も変わらないようです。このままで理解できます。
欲張りババアの背を丸めた後ろ姿だけで、気持ちを表現しているところがなんとも舌をまきます。
この婆さん、感情豊かで、化け物を見たとき驚愕し、スズメたちに宝物を要求し酔っ払ってとぐろを巻き、正直爺さん娘が宝を出しているのを障子の影からのぞいている妬みの顔と、ほんとにうまい。
火鉢はよくある形ではなく筒状で飾りがついた高級品。奥の衝立も素敵です。現在ではパーティションとカタカナで商品自体はあるけれど、こういった昔ながらの衝立を普段使いするという文化は失われしまいました。
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