2022年5月3日火曜日

舌切雀 その9

P5後半 国立国会図書館蔵

(読み)

者奈志可゛いの春ゞめ

はなしが いのすずめ


のりを奈めて志まい个れバ

のりをなめてしまいければ


者゛ゝア大 き尓

ば ばあおおきに


いきどおり

いきどおり


春ゞめを

すずめを


とらへ

とらえ


志多おきりて

したをきりて


者奈し

はなし


やりぬ

やりぬ


「あいつ

 あいつ


ハ 文 可゛

はちもんが


のりを

のりを


ミん

みん



なめ

なめ



志や可゛つ多

しやが った


太郎 どのゝ

たろうどのの


いぬ

いぬ


奈ら

なら


あぶら



どろ



春ゞめとハ



??



やう多゛



(大意)

放し飼いのスズメが

のりをなめてしまったので

ババアは大変

腹を立て

スズメを

捕まえて

舌を切り

放してあげました。


「あいつは

八文(はちもん)もするのりを

みんななめてしまいやがった。

太郎殿の犬なら

???


(補足)

「者奈志可゛いの」、かたちはとても「可゛」にみえませんが、文脈から判断。

「志多おきりて」、現在なら「を」のところが「お」です。まま見かけます。

「なめて」、変体仮名「奈」(な)ばかりではなく平仮名の「な」です。

最後の5行が読めません。

 

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