P20 国立国会図書館蔵
(読み)
せ うぢきぢゞいハ
しょうじきじじいは
(けん)どん者゛ゝア尓
(けん)どんば ばあに
春ゝめハ
すずめは
ときハ
ときは
尓
に
これ志多おきられ
これしたをきられ
し春ゝめ
しすずめ
可へつて
かえって
せん志ん尓春めるの志ぜんのり奈りとて
せんしんにすめるのしぜんのりなりとて
こゝろをあら多めさせ个る由へ者゛ゝアハ
こころをあらためさせけるゆえば ばあは
下女 と奈りてまめや可尓つとめむ春めハ
げじょとなりてまめやかにつとむむすめは
むこをとりて者ん志゛やう奈し
むこをとてりはんじょ うなし
めで多き者るを
めでたきはるを
む可へ个る
むかえける
めで多し
めでたし
\/
めでたし
渓斎
けさい
英 泉 画
えいせんが
吉 例 の通 り
きちれいのとおり
目出
めで
多し\/ \/ \/
たしめでたしめでたしめでたし
\/\/\/
(大意)
正直ジジイは欲深ババアに
スズメは
ときは
に
これ舌を切られしスズメ
かえって
(穏やかに住める?)自然の理であるから
心を改めさせることができたので
ババアは下女となって誠実につとめ
娘は婿をむかえ家はにぎやかにさかえました。
めでたい春を迎えたのでありました。
めでたしめでたし。
渓斎英泉画
めでたい習わし通り
目出たし
目出たし目出たし目出たし
目出たし目出たし目出たし
(補足)
「せん志ん尓春めるの」がわかりません。前頁の衝立の上の部分の文章もほとんど同じで「せんしん尓春め个る」とあります。
雀と同じくらいの大きさで、署名があります。ネットで人物像を調べ想像するに自己顕示欲満々で自信家だったようです。でも確かにうまい。この羽を広げて飛んでいる雀の羽根の部分は線で輪郭を描くことなく筆をおくだけでふんわり感やフサフサ感をだしています。
この豆本でもそうでしたが、完璧に読むことができませんでした。
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