P13 国立国会図書館蔵
(読み)
と奈りの者゛バア
となりのば ばあ
これをミてうらやま
これをみてうらやま
しくさつそく春ゞめ
しくさっそくすずめ
のうちを多づ年志多を
のうちをたずねしたを
きり多ることを王び
きりたることをわび
多可らをもら王んと
たからをもらわんと
それより
それより
可の山 おくへ
かのやまおくへ
多づ年
たずね
由き个る
ゆきける
(大意)
となりのババアは
これを見て、うらやましくなり
すぐに雀の家を訪ね
舌を切ったことをわびて
宝物をもらおうとしました。
それから
あの山奥へ
訪ねて行きました。
(補足)
文字がかすれたりカドが切れかかったりしていて判読しにくい。摺りをかさねたためでしょうか。
娘さんの描写はやはりうまい。しかし印象に残るのはうしろのふすまからのぞいている欲張りババアです。出っ張ったおでこや表情が欲張り感うらやましさ感がにじみ出ています。美人画ではないこういったいわば醜い感情を描けるのはかなりの腕前とみました。
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