2022年5月28日土曜日

猫鼠合戦 その2

見返し 国立国会図書館蔵

(読み)

や満又 者ん

やままたはん


者る志ん者゜ん

はるしんぱ ん


(大意)

やま又

春新版


(補足)

 やま又は版元の名前。春新版は春に出版したばかりの新版(たいていは正月三が日に出版)。

丸朱印は『 帝國圖書館印 IMP.LIBRARY. 既決・明治三六・七・二四・ 圖 』

「江戸絵本とジャポニズム」HPによると、猫と鼠の人形はともにおもちゃだそうです。昔からある素朴な玩具とありましたが見たことがありません。

 猫の方は睨みをきかしただるまのようなものが猫の人形にかぶせてあり、ややそっている羽子板みたいなものをたたくと反りが戻ってポンとだるまの頭がはねとんで猫があらわわれるのでしょう。

 鼠の方は、これは書いているうちになんとなく思い出しました。こんな玩具がありました。遊んだ記憶もあります。鼠の人形は最初細い棒の手元にあって、この手元部分を小刻みにたたくと振動でなぜか上に鼠が登ってゆくのです。最後はてっぺんの唐辛子に到着。

 豆本の見返しはほとんど表紙裏につまり表紙と同じ版木に彫られているのですが、ここでは表紙裏は白紙です。見返しはいつもながらこの部分だけをとりだし額装して飾りたくなるくらい味があります。

 

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