2022年5月5日木曜日

舌切雀 その11

P7前半 国立国会図書館蔵

(読み)

せ うぢき志゛ゝいおやこ

しょうじきじ じいおやこ


ハ春ゞめ志多をきられ

はすすめしたをきられ


そのまゝきへ志れ

そのままきえしれ


ざり个れバふびん尓

ざりければふびんに


おもひ春ミ可を

おもいすみかを


多づ袮んと

たずねんと


おやこづれ尓て

おやこずれにて


多び志多く奈し

たびしたくなし


志多きり春ゞめ

したきりすずめ


おやどハどこ多゛

おやどはどこだ


チヨツ\/ \/ と多づ年

ちょっちょっちょっとたずね


(大意)

正直じじい親子は

舌を切られたスズメは

そのままいなくなってわからなくなってしまったので

かわいそうにおもわれ

すみかを訪ねようと

親子連れで

旅支度をしました。

舌切雀

お宿はどこだ

ちょっちょっちょっ、と訪ね

(歩いていると)


(補足)

 小さめの字で、一文字一文字の大きさもまばらで、さらにカスレており読むのに難儀しました。と自分の読解力のなさを脇において不平不満だらけであります。

「せうぢき志゛ゝいおやとハ」、「おやどはどこだ」があたまに染み込んでいて、これでは意味がおかしくてつうじません。この6行さきに「おやこづれ尓て」とあり、読み間違いに気づいた次第でお恥ずかしい。「こ」が「と」に見えなくもないと言い訳させてもらいます。

「そのまゝきへ志れ」、この箇所もなかなかわからなかった。「きへ」を「中らへ」or「中らく」と読んで意味がやはり変。前後を何度も読んでみるとその前の行に「きられ」と「き」があって、「中ら」と見えたのは「き」とわかりました。いやいやほんとにお恥ずかしい。

「おもひ春ミ可を」、「春ミ可」を判読するのも時間がかかりました。「春」の上に●がありわかりずらい。

「多づ袮んと」、「多」の曲がり部分がかすれていて見えませんが、文意からわかります。

このあとも読むのに苦労します。

 

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