2025年5月29日木曜日

江漢西遊日記四 その11

 

P16 東京国立博物館蔵

(読み)

又磯(イソ)邊大 石 アリ夫 より塩 濱 ヘ出て向

また いそ べおおいしありそれよりしおはまへでてむかう


尓寺 能如 き処  見ユ漁  夫尓問ヒ个連ハ戸

にてらのごときところみゆりょうふにといければと


永 と云フ処  磯 邊際(キワ)右衛門と云フ者 能宅(タク)

ながというところいそべ  きわ えもんというものの  たく


なりと是 ハ殿 様 お入りのある家 と云 爰 ハ毛

なりとこれはとのさまおいりのあるいえというここはもう


利家ノ分 地徳(トク)山 能領  地なり爰 より

りけのぶんち  とく やまのりょうちなりここより


山 能腰しを廻 りて人 家一 村 ニ入 爰 ニて昼(チユウ)

やまのこしをめぐりてじんかいっそんにいりここにて  ちゅう


食(ジキ)せんとて百  姓  の家 ニ入 我 等ハ徳 山 へ

  じき せんとてひゃくしょうのいえにいりわれらはとくやまへ


通 ル者 なり茶 を一 者゜いもらゐ多しと云ヘバ

とおるものなりちゃをいっぱ いもらいたしといえば


床(ヱン)尓ゴザなとしきて茶 を出し希里傍(カタハ)ラ

  えん にござなどしきてちゃをだしけり  かたわ ら


ニ六ツ七 ツ能小童(コトモ)吾 を見て云フ様 あ能人 ハ

にむつななつの   こども われをみていうさまあのひとは

(大意)

(補足)

「殿様お入りの」、「出入」かとおもったら「お入」のようです。

「徳山」、

「一者゜い」、濁点「゛」、半濁点「゜」の区別は意外と曖昧で、半濁点の音でも濁点を使って表記してあることが多いのですけど、ここははっきりとした◯です。

 

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