2025年5月5日月曜日

JAPANESE STORY-TELLERS その15

P13 個人蔵

(読み)

otoshi-banashi, amusing little stories and

very short, which only take half an hour

at most. Then,to vary the program,

comes an interlude or nakairi. Either the

samisen sends forth its plangent notes to

every corner of the room or perhaps

a prestidigitator, a tezuma, performs his

tricks and swallows swords, which reap-

pear in the shape of eggs in the hat of

some gentleman in the audience. Mean-

while the zenza has slipped away in haste

to recite his otoshi-banashi in a different

locality, where another audience awaits him.

(大意)

 前座たちは長くても30分程度の短い愉快な小話を語る。それから、出し物に変化をつけるために、幕間または中入りとなる。その間、物悲しい三味線の音色が寄席の小屋の隅々にまで鳴り響いたり、あるいは手妻とよばれる奇術師が芸を披露したり、剣を飲み込んでそれが再び、聴衆の中のある紳士の帽子の中から卵の形のようなものとなってあらわれるようなものを見せたりもする。その間に、前座は急いでそこから抜け出て、彼を待っている他の聴衆の寄席に行って落とし噺を演じる。

(補足)

 挿絵の寿司がうまそうで、つられて調べてみました。

このように重ねて盛られているのを「積み込み」というのだそうです。浮世絵に描かれる寿司はきまって積み重ねられているとあります。

 またこのような文章もありました。『天保8年(1837年)より刊行された『守貞謾稿』には図入りですしが紹介されている。一番上が握りの玉子、2番目は玉子の巻きずし。今と違って魚介より玉子が重宝された時代背景がうかがわれる』。この挿絵でも玉子が一番上にきていますね。

 詳しくは以下HPをご覧ください。

 味の素食の文化センター『賑やかな宴席の料理(春)林綾野(はやしあやの)』。

 https://www.syokubunka.or.jp/publication/column/experts/post004.html

 

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