2022年11月8日火曜日

かち\/山(堤吉兵衛) その9

P8 国立国会図書館蔵

P8P9

(読み)

これをつけれ

これをつけれ


バさつそく

ばさっそく


なをると

なおると


春ゝめや

すすめや


けどへつ

けどへつ


け个る

けける


由へ

ゆへ


多ぬ

たぬ


きの

きの


くるしミなをはげし

くるしみなおはげし


(大意)

これをつけると

すぐに治ると

すすめ、やけどにつけました。

そのため、たぬきの苦しみは

いっそう激しく


(補足)

 ここも見どころのひとつで、両開きの頁で沖での敵討ちの場面、なかなかいいです。うさぎが右足の指を船のへりにかけ力をこめ、たぬきを打ち、船を沈めようとしている姿が力強い。でもこの場面で一番目をひくのがうさぎの乗っている小舟でしょうか。細かいところまで描き込んでいて和船らしく仕上がり、また打ち付ける波もまあまあです。

 

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