P4 国立国会図書館蔵
P4P5
(読み)
たぬきとなつて
たぬきとなって
尓げさりける
にげさりける
あと尓て
あとにて
ぢゝい者
じじいは
おとろき
おどろき
可なしミ
かなしみ
い多るところへ
いたるところへ
うさき
うさぎ
(大意)
たぬきとなって
逃げ去りました。
その後、じじいは驚き
悲しんでいたところに
うさぎ
(補足)
うさぎの目に赤を忘れてしまったようです。あるのとないのとではやはり全然雰囲気が異なるものです。
「た」や「な」が平仮名ですけどやはり「に」は変体仮名「尓」でした。また「ぢゝい者」では変体仮名「者」の簡単な方ではないもう少し複雑なかたちが使われています。
うさぎやたぬきの立ち姿がどうも腰がすわったような絵になっていません。この頁は弟子が描いたかもしれません。しかし、豆本の題名になっている「カチカチ山」のまさに火打ち石で火花散らす場面なら親方が描くはず。でもそれにしては絵が稚拙なんです・・・
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