P6P7上段 国立国会図書館蔵
(読み)
とつてあげ
とってあげ
まし与ふと
ましょうと
もふし多ぬ
もうしたぬ
きのやまへ
きのやまへ
由きたぬき
ゆきたぬき
尓志者゛を
にしば を
おハせうし
おわせうし
ろふり
ろふり
可ち\/と
かちかちと
ひおうち
ひをうち
可けあお
かけあお
ぎけれバ
ぎければ
たぬきい
たぬきい
まのおとハ
まのおとは
なんのおと
なんのおと
たときけバ
だときけば
こゝハかち\/
ここはかちかち
やまなりと
やまなりと
もふしける□
もうしける
(大意)
(かたきを)とってあげましょう」と
申し、たぬきのいる山へ行き、
たぬきにに柴(しば)を背負わせ、うしろから
カチカチと
火を打ちかけあおいだところ
たぬきは「今の音は何の音だ」ときくので
ここは「カチカチ山だ」と申しました。
(補足)
P6P7見開きで文章が上下段に分かれてます。
「多ぬきのやまへ由きたぬき」、変体仮名と平仮名を使ってます。「じじい」と「ばばあ」もそうですが、おなじ言葉は表現をかえるようにしているようです。
「うしろふり」、「ふり」は「から」のまちがえではないかとおもうのですけど、わかりません。
「ひおうち可けあおぎ」、「お」は「を」。「う」と変体仮名「可」(か)はいつもながらそっくり。「あお」とふたつならんで形の比較がしやすい。「あ」は現在では縦棒がゆるく左に曲がりますが当時はまっすぐで、右に点をつければ「お」となります。
うさぎはやはり目が赤いほうがぐっとそれらしくなります。絵の内容と文章が前後していますがよくあることです。
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