P9 国立国会図書館蔵
P8P9
(読み)
くるしミひ
くるしみひ
なら春゛
ならず
なをり个れバ
なおりければ
うさぎハきぶね
うさぎはきぶね
とつちぶねをつく
とつちぶねをつく
りたぬき尓春ゝ
りたぬきにすす
めつちぶねにの
めつちぶねにの
せうさぎハき
せうさぎはき
ぶね尓のり
ぶねにのり
多゛ん\/と由く
だ んだんとゆく
(大意)
苦しみ、しばらくして
治りましたので
うさぎは木舟と土船を造りました。
たぬきに土船をすすめて乗せ、
うさぎは木舟に乗り、
だんだんと(沖に)ゆく
(補足)
たぬきの乗る土船は土船らしさをだすため濃い色で塗りつぶされてしまっています。しかし拡大してよく調べてみると、うさぎの木舟とおなじようにきちんと和船の作りになっているのを濃い色にすけてうっすらと見ることができます。
「ひなら春゛」、平仮名「な」「た」「か」「ね」などが使われだしている頃ですが、やはり使い慣れた変体仮名「春゛」(ず)や「春」、「多」「尓」「由」などがでてきてしまいます。
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