P3 国立国会図書館蔵
P2P3
(読み)
うちころし者゛
うちころしば
ばあにすが多
ばあにすがた
をやつし
をやつし
者゛ゝア可すが多
ば ばあがすがた
尓へんし者゛ゝア
にへんしば ばあ
可志可゛い
がしが い
を志
をし
る尓に
るにに
ておく
ておく
ところへちゝい可へり♡
ところへじじいかえり
♡き
き
多り
たり
ける
ける
かの
かの
志
し
るを
るを
ぢゝい
じじい
にくわ
にくわ
せ者
せば
は阿ハ
ばあは
(大意)
打ち殺してしまいました。
ばばあの姿を装い、
すっかりばばあに変身しました。
ばばあの死骸を汁にして煮ているところへ
じじいが帰ってきました。
例の汁をじじいに食わせ
ばばあは
(補足)
ばばあが何度も出てくるので「者゛ばあ」「者゛ゝア」「者は阿」といろいろ変化させています。「者は阿ハ」は少し悩みました。
「ちゝい可へり♡」「♡き多り」の「き」がわかりません。文章のつながりからの読みです。
平仮名「か」「が」「に」が使われています。
前回ふれた屏風絵は見返しに描かれていそうな絵です。ババアに変身したたぬきと重ね合わせなければ、ほのぼのとして滑稽みもあっておもしろい一幅であります。黄色の点々の散らばりが、まるで蝶々のとんできたあとに残る鱗粉のようにみえます。
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