P5 国立国会図書館蔵
P4P5
(読み)
あとへたまこき多り
あとへたまごきたり
てかにをた春けこと
てかにをたすけこと
のし多゛いをきゝて
のしだ いをききて
いる
いる
ところへ
ところへ
者ちう
はちう
春もき
すもき
たりて
たりて
[上へ]
うえへ
(大意)
そののち、たまごが来てかにを助け
ことの次第をきいているところへ
はちとうすもやって来て
(補足)
文章は細身の彫りで読みやすい。下段文末四角の中は「上へ」とあります。
かには逃げ去るさるを指さし、手ぬぐいで涙をぬぐっています。このかには潮もふくし涙もながすようです。
かにの姿を頭から足先まで細かく拡大してみると、とてもよく描けていることがわかります。着物の青と白の市松模様の色を置くのも細かい仕事です。
地面の薄い肌色、背景の小山の辛子色、ところどころに草地の薄緑、空は赤と色の配置もなかなかであります。
0 件のコメント:
コメントを投稿