P3 国立国会図書館蔵
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(読み)
もと尓
もとに
い多りたのしミて
いたりたのしみて
ゐ多るところへ
いたるところへ
さるま
さるま
いり
いり
ま与
まよ
う尓あ可るミ
うにあかるみ
てもなぜと
てもなぜと
らざるといゝ个れバわれハ木への本゛
らざるといいければわれはきへのぼ
れ春゛由へ尓とら春゛といへバさるハわれの本゛りてと
れず ゆえにとらず といえばさるはわれのぼ りてと
(大意)
(木の)したにたたずみ、楽しんで
いたところへ、さるがやってきました。
「こんなに赤くなっているのになぜとらないのか」と
言うので
「わたしは木へ登ることができないのでとれないのです」
と言うと、さるは
「おれが登って(とってやろう)」
(補足)
「まよう尓」は「かよう尓」のまちがいでしょうか。
文章の文字がまるで細い筆で直にかいたようで、彫ったようにはみえません。それにとても鮮明です。
かに男の腹ばいになっている具合が、着物の縦縞の曲線で上手に表現されています。
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