2026年8月19日水曜日

大日本物産圖會その59

P59 東京都立図書館蔵 

P59_1

(読み)

伊豫 国 鷹 捕 之圖一

いよのくにたかとりのずいち


鷹 を捕る尓ハ張 切 網 と天

たかをとるにははりきりあみとて


羅の目一 二寸 尓てす可゛糸 を以 て

らのめいちにすんにてすが いとをもって


作 り竪 四 尺  よこ二間 者可り奈る

つくりたてよんしゃくよこにけんばかりなる


を鷹 觸 れハ縮  寄 やうに

をたかふれればちじみよるように


張 てその下 へ提  灯 羅とて三 尺  者゛

はりてそのしたへちょうちんらとてさんじゃくば


可りの丸 網 の中 へ鵯(ヒヨドリ)を入 おき

かりのまるあみのなかへ  ひよどり をいれおき


か多ハら尓蛇 の可多ちを木尓て

かたわらにへびのかたちをきにて


造 り竹 のつゝ尓入 糸 を奈可゛く

つくりたけのつつにいれいとをなが く


つけて夜 中尓仕可けお起早 天

つけてよなかにしかけおきそうてん


尓鷹 木末 を出るとき陀 の糸

にたかきすえをでるときへびのいと


を引 鵯   の方 を目可゛けて動 可せバ恐

をひきひよどりのほうをめが けてうごかせばおそ


れて騒  立 を見て鷹 是 をとらん

れてさわぎたつをみてたかこれをとらん


とし羅尓加ゝるをとる奈り

としらにかかるをとるなり

(大意)

(補足)

 画の発色や詞書きの文字のキレがとても鮮明です。

「伊豫国」、愛媛県全域にあたる。予州。

「羅」、『ら【羅】① 薄く織った絹布の総称。うすぎぬ。うすもの。② 搦(から)み織りの技法を用いて織った目の粗い絹織物。③ 陰茎。魔羅(まら)』『ら【羅】① あみ。あみでとる。「羅致」「羅網」「網羅」② つらねる。つらなる。「羅布」「羅列」「棋羅」「森羅」』。

「す可゛糸」、『すがいと【絓糸】縒(よ)りをかけない一本の生糸。日本刺繡などに用いる』。

「早天」、『そうてん さう―【早天】① 早朝。「翌九日の―に江刺を向て襲ふの体に」〈近世紀聞•延房〉② 夜明けの空。』

 網の上の赤札には「張切アミ」。

 網は絵師・彫師・摺師の技の見せどころの画題のひとつです。ここの張切網も見事であります。網の上の樹木は広葉樹、猟師の後ろは針葉樹、ちゃんと描きわけていています。

 

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