P59 東京都立図書館蔵
P59_1
(読み)
伊豫 国 鷹 捕 之圖一
いよのくにたかとりのずいち
鷹 を捕る尓ハ張 切 網 と天
たかをとるにははりきりあみとて
羅の目一 二寸 尓てす可゛糸 を以 て
らのめいちにすんにてすが いとをもって
作 り竪 四 尺 よこ二間 者可り奈る
つくりたてよんしゃくよこにけんばかりなる
を鷹 觸 れハ縮 寄 やうに
をたかふれればちじみよるように
張 てその下 へ提 灯 羅とて三 尺 者゛
はりてそのしたへちょうちんらとてさんじゃくば
可りの丸 網 の中 へ鵯(ヒヨドリ)を入 おき
かりのまるあみのなかへ ひよどり をいれおき
か多ハら尓蛇 の可多ちを木尓て
かたわらにへびのかたちをきにて
造 り竹 のつゝ尓入 糸 を奈可゛く
つくりたけのつつにいれいとをなが く
つけて夜 中尓仕可けお起早 天
つけてよなかにしかけおきそうてん
尓鷹 木末 を出るとき陀 の糸
にたかきすえをでるときへびのいと
を引 鵯 の方 を目可゛けて動 可せバ恐
をひきひよどりのほうをめが けてうごかせばおそ
れて騒 立 を見て鷹 是 をとらん
れてさわぎたつをみてたかこれをとらん
とし羅尓加ゝるをとる奈り
としらにかかるをとるなり
(大意)
略
(補足)
画の発色や詞書きの文字のキレがとても鮮明です。
「伊豫国」、愛媛県全域にあたる。予州。
「羅」、『ら【羅】① 薄く織った絹布の総称。うすぎぬ。うすもの。② 搦(から)み織りの技法を用いて織った目の粗い絹織物。③ 陰茎。魔羅(まら)』『ら【羅】① あみ。あみでとる。「羅致」「羅網」「網羅」② つらねる。つらなる。「羅布」「羅列」「棋羅」「森羅」』。
「す可゛糸」、『すがいと【絓糸】縒(よ)りをかけない一本の生糸。日本刺繡などに用いる』。
「早天」、『そうてん さう―【早天】① 早朝。「翌九日の―に江刺を向て襲ふの体に」〈近世紀聞•延房〉② 夜明けの空。』
網の上の赤札には「張切アミ」。
網は絵師・彫師・摺師の技の見せどころの画題のひとつです。ここの張切網も見事であります。網の上の樹木は広葉樹、猟師の後ろは針葉樹、ちゃんと描きわけていています。


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