P45 国立国会図書館デジタルコレクション蔵
P45_1
(読み)
備 後 國 藺を植 ル圖
びんごのくにいをうえるず
畳 表 ハ備前 備 中 丹 波近
たたみおもてはびぜんびっちゅうたんばおう
江尾張 加賀等 より出すと
みおわりかがなどよりだすと
いへども備 後を最(サイ)上 とす表 を
いえどもびんごを さい じょうとすおもてを
織艸(おりくさ)耳燈艸(トウシンサフ)石龍芻(コヒゲ)乃両
おりくさ に とうしんそう こひげ のりょう
種 あり共 尓藺(ヰ)と名づく燈
しゅありともに い となづくとう
艸 ハ葉大 きし故 尓表 尓織
そうははおおきしゆえにおもてにおり
て粗(アラク)して弱(ヨワ)しあるひハ蒸
て あらく して よわ しあるいはむし
て燈 心 と奈す石龍芻盤
てとうしんとなすこひげは
葉細 くして表 尓織 て強 し
はほそくしておもてにおりてつよし
上 品 と須丈 短 きものを中 続
じょうひんとすたけみじかきものをなかつづき
として其 長 きを引 通 しと
としてそのながきをひきとおしと
す別 ニ七 島 藺奈るものあり又
すべつにしちとういなるものありまた
琉 球 藺とも云 則 琉 球 表 也
りゅうきゅういともいうすなわちりゅうきゅうおもてなり
(大意)
略
(補足)
「備後国」、広島県東部。
「畳」、詞書きの出だし1文字目から読めません。くずし字辞典で調べるとたしかに「畳(たたみ)」。古文書読解初心者ですが、この漢字ははじめてのような気がします。
「燈艸(トウシンサフ)」、『とうしんぐさ【灯心草】藺(い)の異名。季夏』。『燈草(とうそん / とうくさ)標準和名「イ(藺)」の別名およびその茎の総称。茎の内部にある白い髄を取り出して、行灯や和蝋燭の灯芯(燈心)として用いたことに由来する。茎が太いものは畳表や「むしろ」に織られたが、粗くて弱いとされた』。
「石龍芻(コヒゲ)」、『石龍芻(せきりょうすう)中国の古典『本草綱目』に記載される水草の名で、日本古来の和名抄では「うしのひたい」や「こひげ」などに当てられた。日本の近世の本草学(小野蘭山の『本草綱目啓蒙』など)や諸国物産図録においては、細くて強靭な上質の畳表の原料となるイグサの栽培品種(小髭:コヒゲ)を指す言葉として扱われてきた。茎が細く締まっていて、燈草(太いもの・粗いもの)に比べて畳表を織るのに適した「上品」なものと区別された。』
「盤」、変体仮名「盤」(は)。たまにでてきます。ほとんどは変体仮名「者」(は)。
「七島藺(しちとうい)」、『七島藺は、いぐさと同じく畳表の材料となる植物ですが、いぐさはイグサ科、七島藺はカヤツリグサ科の異なる植物です。人気の琉球畳は、元はこの七島藺の畳表を使用した畳のことを指していました。また、昔は柔道畳としても全国各地で使われており、1964年に行われた東京オリンピック(第18回オリンピック競技大会)の柔道会場でも使用されました』。農林水産省HPより無断借用しました💦。
畳表については畳屋さんがやってきて道端に台を作ってそこで張替えをする、というところからしか見たことがありません。(職人さんがやかんをくの字に曲げた肘の上にのせて、その注ぎ口からじかに口に水をいれて、畳表にプハ〜って勢いよく吹き付けるのを見るのが大好きで、よく真似をして母にしかられました。あれかっこよかったなぁ)それ以前の畳表の藺草(いくさ)がどのように植え付けられ生産されているのかはまったく知りませんでした。
かっては日本はちょっと前まで身分階層社会で、畳はある程度の階層以上で使われていて、藺草栽培は大変に重要な一次産業であったはずです。現在でも栽培されているようですが、日本産畳表は高級品になりつつあるようです。
画を見るとやはり手がかかるんだなぁと見入ってしまいます。


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