2026年8月18日火曜日

大日本物産圖會その58

P58 埼玉県立川の博物館蔵 

P58_1

(読み)

同 炭 焼 場之圖

どうすみやきばのず


炭 ハ豆州  天城(アマギ)山妻良(メラ)

すみはずしゅう   あまぎ さん  めら


小浦(ウラ)より多 く出す山

こ  うら よりおおくだすさん   


中  尓土 をもつて大 い奈る

ちゅうにつちをもっておおいなる


焼竃(ヤキガマ)を徒くり楢(ナラ)椚(クノギ)樫(カシ)の

   やきがま をつくり  なら   くのぎ   かし の


木等 を建(タテ)尓並  い連天

きとうを  たて にならべいれて


火をほどこしふ多をして

ひをほどこしふたをして


燻(ムシ)やきにし天製 す

  むし やきにしてせいす


こと尓堅硬(ケンゴウ)なるものを

ことに   けんごう なるものを


ビンチヤウと称  すこれハ

びんちょうとしょうすこれは


ウバガシ尓天焚(タキ)多る物

うばがしにて  たき たるもの


なり

なり

(大意)

(補足)

 画像の解像度が低いので、詞書きが不鮮明です。

「同」、伊豆国。

「妻良」、『子浦(こうら)と妻良は天然の崖と人工の防波堤で守られた南伊豆最大の良港に面している』。

「椚」、『くぬぎ【櫟・椚・橡・櫪】ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。葉は狭長楕円形で縁に鋸歯(きよし)がある。秋,球形の「どんぐり」がなる。どんぐりの皿には線形の鱗片(りんぺん)が多数つく。材をシイタケ栽培の原木に用い,また薪炭材とする。樹皮は染料に用いる。古名ツルバミ』

 ここでは炭の製造を産業としている地域のひとつとしてここ伊豆を取り上げています。しかし、日本の村々では山が近いこともあって、小さな炭焼小屋は全国至る所にありました。村と村が接するところでは小枝を拾ったりすることについても、村同士の決まりがあって、里山は厳しく管理されていました。

 ここで炭とする樹木に楢・椚・樫があげられています。どれも非常に硬くて重い広葉樹です。山から伐採し、竃に入れるように形を整える、どれも重労働です。

 

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