P15P16 国立国会図書館蔵
P15
(読み)
きハミ奈\/尓
きはみなみなに
そゝ奈可され
そそなかされ
いよ\/
いよいよ
き可゛まぐれ
きが まぐれ
女 郎 や
じょろうや
尓て大
にておお
志やれ尓志やれ
しゃれにしゃれ
かく連バ
かくれば
ミ奈\/
みなみな
とてもの事 尓
とてものことに
ミゝをもよび尓やり
みみをもよびにやり
於もしろひ於めをさせんと
おもしろいおめをさせんと
人 をやれハこれもさ川そく
ひとをやればこれもさっそく
来 り口 ハ竹 むらの
きたりくちはたけむらの
上 あんを
じょうあんを
とり尓や川て
とりにやって
志こ多満
しこたま
くらひ
くらい
目ハ
めは
らう可
ろうか
をうそ
をうそ
\/
うそ
あるきて
あるきて
う川くしひや川の
うつくしいやつの
者ぎの志ろきを
はぎのしろきを
ミてまよひ
みてまよい
(大意)
氣は皆々におだてられて、ますますいい気になって、女郎屋で飲み食い大騒ぎをし、皆々この大宴会を耳にも楽しませようと呼びにやると、これまたすぐにやって来た。口は竹村の上餡を買いに行かせて、しこたま食っている。目は廊下を間抜け面でキョロキョロして歩き、美人の脛(すね)の白さに目を奪われている。
(補足)
総勢10人の大宴会。文章を書く余白をさがすのも大変だったことでしょう。
目のいやらしい流し目がすごい。どこを見ているのだろう。
「者ぎの志ろきをミてまよひ」、徒然草第八段『九米の仙人の、物洗ふ女の脛の白きを見て、通を失ひけんは』のひっかけ。
0 件のコメント:
コメントを投稿