P17P18 国立国会図書館蔵
P17
(読み)
ミ奈\/
みなみな
申 个るハ
もうしけるは
本ん
ほん
尓
に
き可゛
きが
つ可
つか
奈ん
なん
多゛
だ
女
じょ
郎
ろう
可い尓
かいに
かんじんの
かんじんの
手可゛
てが
なくてハ
なくては
奈ら須゛のもりの
ならず のもりの
於奈可゛とりと
おなが とりと
ミ奈とり\/尓
みなとりどりに
申 个れハ
もうしければ
きハ
きは
なる本どと
なるほどと
思 ひ
おもい
さつそく
さっそく
手を
てを
よび尓やる
よびにやる
そも\/
そもそも
手といふ
てという
やつ可゛つ可ハれる
やつが つかわれる
者
ば
可りて
かりで
あまり多のしミの奈き(もの由へ)
あまりたのしみのなき ものゆへ
(大意)
皆が言うには「ほんとうに気がつかなんだ。女郎買いに肝心の手がいなくては、ならずの森の尾長鳥」と、みなてんでに言うと、氣はなるほどとおもって、早速、手を呼びにやった。そもそも手というやつは使われるばかりで、あまり楽しみのない者ゆえ
(補足)
「女郎」、「郎」のくずし字は「戸」+「巾」、
「奈ら須゛のもり」、もとは京都は下鴨神社「糺(ただす)の森」。言葉遊び。このあとも続けて「ミ奈とり\/尓」と洒落ている。そして、屏風絵にも鳥を描き、洒落づくし。
「者可りて」、濁点「゛」を付け加えて、読めました。
三枚重ねのこの布団、「三つ蒲団」というそうで、なじみ客に買わせます。生地は絹で百両するものもあったとか。四隅を絞って房のようにして、相撲の天蓋の房のように色がことなっていたのかも。
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