P15P16 国立国会図書館蔵
P15
(読み)
め可゛いふ「アゝいづ連をミてもあ多゛奈
めが いう「ああいずれをみてもあだ な
そ多ち多゛
そだちだ
「於まへさ満ハ
おまえさまは
上 あん者゛つ可り
じょうあんば っかり
あ可ります年
あがりますね
上 あん者゛川可り五十 六 ハ
じょうあんば っかりごじゅうろくは
どふで
どうで
ござりま須
ござります
「あい多口 へ
あいたくちへ
もちとハ
もちとは
これ可゛しやう
これが しょう
うつしさや川可れハ
うつしさやつがれは
P16
於じぎ奈し尓多べ ちよろの
おじぎなしにたべ ちょろの
於びと
おびと
志やれ
しゃれ
やす
やす
(大意)
目が言う、「ああ、どの芸者を見ても色っぽい育ちだ
「お前様は、上餡ばっかり召し上がっていますね。上餡ばっかり五十六とは、
どうでござりましょう。
「開いた口へ餅とは、まさにそっくりそのままさ。おれは遠慮なしに食べちょろ(早食い)の帯と洒落やす。
(補足)
「上あん者゛川可り五十六」、俗諺『十三ぱっかり毛十六』(十三で初潮、陰毛は十六歳)のもじりとありました。
「あい多口へもち」、棚からぼた餅と同じ。
「多べ ちよろの於び」、「多べ ちよろ」は早食い。「かべちょろ」は「壁縮緬(かべちろめん)」『よこ糸に壁糸を,たて糸に縮緬糸を使い,ちぢみのように細かい皺(しぼ)を織り出した地の厚い絹布。帯地などに用いた。壁ちょろ。』のこと。
洒落つづきで疲れます。
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