P16後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
天笑 へり目も奈く鼻 も奈く耳 も奈く眉 も奈し
王ら 者奈 ミゝ ま由
てわらえりめもなくはなもなくみみもなくまゆもなし
只 口 のミあき天个゛ら\/と笑 ふる其 口 の大 き
多ゞくち 王ら 曽のくち 於本
ただくちのみあきてげ らげらとわらふるそのくちのおおき
さ箕の如 しと有 もろこし尓も可ゝる化 物 ハ有 尓や
み こと あり バけもの 阿る
さみのごとしとありもろこしにもかかるばけものはあるにや
(大意)
(振り向い)て笑った。目もなく鼻もなく耳もなく眉もなかった。
ただ口だけをあけてゲラゲラと笑っていた。その口の大きさは
箕のほどもあった」。唐土(もろこし)にもこのような化け物はいるのであろうか。
(補足)
「可ゝる化物」、「ゝ」を変体仮名「多」(た)と読み間違えてしまいました。
「有尓や」、振り仮名「阿る」 の「る」はほとんど「゜」。変体仮名「尓」が英小文字筆記体「y」のようにあります。
はやく歯黒べったりの画をみたいのですが、このあと3頁目になります。
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