P1前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
桃山人夜話巻第四
とうざんじんやわまきだいし
第 廿 七 手負 蛇
多゛以尓志゛うしちて於ひへび
だ いにじゅうしちておいへび
蛇 ハ陰 地尓生 じ天陰 氣を春く可゛ゆへ尓執 念 深 し
へび ゐんち せ う ゐんき 志 う袮んふ可
へびはいんちにしょうじていんきをすくが ゆえにしゅうねんふかし
依 天手越負ハせ奈ま殺 し尓春る登きハ可奈ら
よつ て 於 ごろ
よっててをおわせなまごろしにするときはかなら
春゛阿多をむくふ毛の奈りむ可し与里草 むら尓追
くさ 於ひ
ず あだをむくうものなりむかしよりくさむらにおい
(大意)
桃山人夜話巻第四
第二十七手負蛇
蛇は日の当たらない土地に生まれてジメジメしたところを好むので執念深い。
そのため傷を負わせ半殺しであると、必ず
仕返しをされる。昔より、草むらに蛇を追い(込んで)
(補足)
巻第四は第二十七手負蛇から第三十五かみなりまでの9話となります。
「廿」は「十」がふたつならんで「十十」、「丗」はみっつならんで「十十十」。
「生じ天」、「し」の濁点が右下にあります。
「春く」、好くです。
「阿多をむくふ」、何度か読んでもわかりませんでしたが、「多゛」とすれば解決。
ここではもちろん日本の蛇についてで、砂漠や乾燥地を好む蛇は世界中にいます。
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