2021年12月2日木曜日

桃山人夜話巻三 その23

P13 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

波 山

者゛さん

ば さん


深  藪 のうちに生  じ

ふ可きやぶ    せ う

ふかきやぶのうちにしょうじ


常 に口 より火を吐 天

つね くち  ひ 者き

つねにくちよりひをはきて


夜ゝ 飛行

よ\/ひ个゛う

よよ ひぎょう


春と楚゛

すとぞ


(大意)

波山

深い藪の中に現れ

常に口より火を吐き

夜ごと飛び回るという


(補足)

「波山」の振り仮名がぼけていてよくわかりません。

鶏といえば伊藤若冲がすぐにおもいうかびますが、この絵の作者は意識したかどうか?

片足をあげて鶏の動きを出す工夫や毛並みなども背中・腹・首周り・尾などそれなりに描きわけています。常に火を吐いているのは実は長い舌かもしれません。とさかが白くて顎までいれると、白い十字架のように見えなくもない。

 

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