2021年12月25日土曜日

桃山人夜話巻四 その2

P1後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

入れ天打 多る人 の眼  中 尓毒 氣をふき可け天

い  うち  ひと 可゛んちう どくき  

いれてうちたるひとのがんちゅうにどくきをふきかけて


病  と奈し頭  をうち落 し多る者 の釜 のうち耳

や満ひ   可しら   於と   もの 可満

なやいとなしかしらをうちおとしたるもののかまのうちに


とび入 天食  毒 尓奈や満せしも其 生 根 を多\/

  いり しよくとく       曽のせうこん

とびいりてしょくどくになやませしもそのしょうこんをたた


(大意)

(追い)込んで叩いた人の目にむけて毒を吹きかけ

病気にしたり、蛇の頭を切り落とした者の飯の釜の中に

飛び込んで食毒で悩ませたりしたのも、蛇にとどめをささなかった


(補足)

 わたしが子どもの頃、蛇はよく見かける生き物で大事にされていました。中には棒で押さえ下駄で踏み殺すような乱暴者もいて、きっとたたりがあったかもしれません。

「うち耳」、「に」の変体仮名は「尓」「丹」「仁」(これが崩れて「に」になった)がよく使われるようですが調べると「耳」もありました。ここの「干」に似た変体仮名に近かったのが「耳」だったのですが、よくわかりません。

 

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