2021年10月3日日曜日

桃山人夜話巻二 その6

P3後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

火の氣の絶 天奈き故 春り火打 を出  し天

ひ け 多え   ゆへ  びうち い多゛

ひのけのたえてなきゆえすりひうちをいだ して


烟草  越吸 个る尓過  ち天ふきがら越畳  尓落

た者゛こ 春ひ   あや満       多ゝミ 於と

たば こをすいけるにあやまちてふきがらをたたみにおと


せし時 座しきの畳  越一 度尓満くり多てゝ魯山

  ときざ   多ゝミ いちど       ろさん

せしときざしきのたたみをいちどにまくりたててろさん


(大意)

火の気がまったくないので、摺り火打を出して

烟草を吸っていると、過って吸い殻を畳に落

としてしまった(その)とき、座敷の畳がいっぺんにまくれて、魯山

(補足)

「絶天」(多えて)、振り仮名をみてから「絶」とわかり、そのくずし字をみるとなるほどとおもうけど、逆は無理で、つぎにこのくずし字をみても読めない(とおもう)。

変体仮名「天」(て)、変体仮名「越」(を)がたくさんでてきます。

 風流を楽しみつつ一服してうっかり吸い殻を畳に・・・、はなしが雄大で広がりがあります。

 

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