P20前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
第 十 七 二 口 女
多゛以志゛うしちふ多くちをん奈
だ いじゅうしちふたくちおんな
頭脳唇 人 面 疔 ハ業 病 のごとく尓いひ奈せども古
ふ多くち尓んめんて う ごうびやう ふる
ふたくちにんめんちょうはごうびょうのごとくにいいなせどもふる
き医書 尓も出 多りされども病 の起 りをきく尓多
ゐしよ いで や満い をこ 於本
きいしょにもいでたりされどもやまいのおこりをきくにおお
くハ个んどん邪 見 無慙 放 逸 の輩 尓阿り志可らバ
志゛や个んむざん本ういつ とも可゛ら
くはけんどんじ ゃけんむざんほういつのともが らにありしからば
(大意)
第十七二口女
「頭脳唇(ふたくち)」と「人面疔(にんめんちょう)」は業病のように言われるが
古い医書にも出ている。しかし病の原因をきくと、多くはけちで欲深く意地悪くて恥知らずのだらしがない者にみられる。だから
(補足)
人面疔(にんめんちょう)、人面瘡(じんめんそう)とも。悪性のできものが人の顔をしている。
業病、悪いおこないの報いとしてかかるいわれる,なおりにくく,つらい病気。
いきなり出だしから読めません。振り仮名「ふ多くち」は当て字なので漢字がわかりません。「頭脳唇」の漢字3文字とわかるとあぁなるほどとなるのですが・・・
「ごとく尓」、「尓」が「ふ」にみえます。
「个んどん邪見無慙放逸」、よくもまぁこれだけ人をこきおろす単語を並べたもの。それもいまではほとんど死語です。講談で使われそうな言い回しかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿